専門高校を訪ねるシリーズ4校目。
今日の訪問校は羽生実業である。
◆迷ったが車を選択
さて、どうやって行くか。
結論を先に言っておくと車で行った。
ちなみに浦和から電車利用だと二つの方法がある。
一つは、宇都宮線で久喜駅まで行き、東武伊勢崎線に乗り換え、羽生駅で秩父鉄道に乗り換え、西羽生駅下車。
もう一つは、高崎線で熊谷駅まで行き、秩父鉄道に乗り換え、西羽生駅下車。
西羽生駅からは学校は目の前で、徒歩5、6分。
早ければ1時間10分程度で学校に着ける計算だ。
車だと高速を使っても1時間30分程度見ておく必要がある。
ただ、今日は朝8時30分学校着の約束だ。
通勤通学時間帯の秩父鉄道は1時間に3本だが、お昼前後は1時間に1、2本となる。
ということで、帰りのことを考えて車を選択。
◆養蜂が話題に
同校は、地元の観光協会や民間企業などと連携し、養蜂に取り組んでいる。
昨年、NHKほか多くのマスコミが取り上げた話題なので、ご存知の方もいるだろう。
埼玉新聞にも記事が出ていた。
今日の取材のメインも、やはり養蜂だ。
学校農場の一角で生徒たちが作業に取り組んでいた。
写真や動画を撮っておく必要があるが、近づくと刺される危険性があるので、生徒たちの同じように頭からすっぽりネットをかぶり、手袋をしての撮影となった。貴重な体験だ。自撮りしておけばよかった。
中学生向けの新聞記事は、この模様をメインに伝えるつもりだ。
◆4学科すべて定員割れ
羽生実業は、農業系の「園芸科」「農業経済科」と、商業系の「商業科」「情報処理科」の4学科で構成されている。
各科40人定員、1学年160人の小規模な学校だ。
前身である羽生農業学校ができたのは1919年(大正8年)と古く、創立100年を超える伝統校である。
ただし、最近の募集状況は思わしくなく、令和5年度入試の合格者は、園芸科14人、農業経済科38人、商業科8人、情報処理科27人で、すべて定員割れだ。
養蚕に取り組んでいる農業経済科は何とか踏みとどまっているが、他の3学科はきわめて厳しい状況だ。
◆市内校全滅、統廃合あるか
羽生市は人口5万人ほどの小さな町であるが県立高校は3校ある。
普通科の羽生第一高校、定時制の羽生高校、それに専門高校の羽生実業だ。
令和5年度入試では全校全学科とも定員割れだ。
(なお、校地の一部が加須市である誠和福祉も含めると4校である)
これだけの高校があって、しかもすべてが定員割れということになると、このまま何も手をつけないわけにも行かないだろう。
県の統廃合計画は順次進められているが、県東北部はまったく手つかずの状態なので、次の段階では羽生市内3校(誠和福祉含めれば4校)の統合再編案が浮上してくる可能性は高い。
と、取材に行っておきながら、ネガティブな話をしているが、諦めるのはまだ早い。
仮に統廃合があったとしても、健康体の学校同士の統合でなければ、また同じことの繰り返しになるのだ。
県教委の言い方にならって魅力ある学校づくりという言葉を使うなら、そういう学校同士の統合でなければ、魅力ある新校は生まれず、単なるコストカットに終わるのだ。
で、どうしたら魅力ある学校が生まれるかと考えたとき、やはり専門学科のある羽生実業が果たす役割は大きいわけである。歴史的に見ても、昭和生まれの羽生第一や羽生とは比べものにならないし、地域とのつながりも深いはずだ。
元々は農業学校であったわけだから、「園芸科」「農業経済科」を軸に人気回復を図るのが常道、というか近道だろうと考える。
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