本日はこのニュース。
 学校ホームページとx(旧Twitter)で確認した。
 発信者は所沢商業高校。

 こちらはX
 所沢商業高校公式X

 こちらは学校HP
 新しいページを作成しました。

 内容は「ホームページに進路指導のページができました」。
 えっ、今までなかったのかよ。
 とまあ、驚いてしまうのであるが、以前にも書いたように、意外にもこの情報が不足している学校が多いのである。
  
 もちろん各校とも進路指導に手抜きがあるわけではない。
 明確な方針、目標、計画に基づいて行われているのは当然として、対企業という対外業務を伴うものであり、進学指導よりも手間のかかる仕事なのである。
 はるか昔の経験を振り返れば、就職指導を担当すると夏休みが無くなる。
 
 ちなみに、就職指導は進路指導部が中心となって行われるわけだが、その責任者は「進路指導主事」と呼ばれる。
 「進路指導主任」「進路指導部長」などの呼び名もあるが、法律的には(学校教育法施行規則)、「主事」である。

 本題に戻る。

 進学であれ就職であれ、3年後の出口に向けての指導は、きわめて重要である。
 それが学校選びの決め手にもなり得る。
 だから、これについて詳しく説明するのは高校側の義務であるというのが、私の言い分だ。
 広告的要素もあっていいが、それとは別に、事実としてどのような方針の下、どのような指導が行われ、どんな結果が出ているのかを公開すべきである。

 最近の記事で浦和商業を例にとり、専門高校はこのレベルの情報公開を目指してもらいたいと書いた。
 所沢商業の関係者の方が、当該記事をご覧になったかどうかは分からないが、今回の新しいページは、結果として浦和商業を十分意識したであろう内容となっている。
 お手本を示してくれた浦和商業(そんな気はないと思うが)の貢献度は高いが、直ちにそれに負けない内容を発信した所沢商業も称賛されていい。私のように「今ごろかよ」とツッコむ人間もいるわけだが、そんなことは気にせず、こっそりやらずに堂々とやったところがいい。

 今回、所沢商業が公開した過去4年間の就職先一覧資料では、就職先企業名だけでなく採用職種まで示されている。
 たとえば「西武観光バス株式会社」であれば「バスガイド」、「西武鉄道株式会社」であれば、「事務職」「技術係員(車両)」といった具合に、どんな仕事内容で採用されたかまで明らかにしている。ここまでの公開レベルは、おそらく過去に例がないだろう。
 就職がこの調子であるから、大学進学の方も、学部学科まで明らかにしている。
 これでまたお手本が一つ増えた。

 なお、商業単独の県立高校は6校あるが、そのうちホームページのメインメニューに「進路指導」があるのは、浦和商業、所沢商業のほか、熊谷商業深谷商業の2校である。

 狭山経済はサイドメニュー(サブメニュー)にある。

 岩槻商業は、メニュー「学校案内」から「進路状況」につないでいるが、「令和3年度進路状況 ただいま準備中」とある。5年度が準備中なら分かるが、2年前のデータが準備中とはどういう意味なのか。

 大宮商業は、メニュー「学校案内」から「進路状況・就職編」につないでいるが、中身は学校案内パンフレットのコピーである。パンフレットをPDF化したりデジタルパンフ化して載せること自体は悪くないが、「詳しくはホームページへ」というくらいだから、紙のパンフ以上の情報が欲しいところだ。

【3月21日追記】
 所沢商業ホームページで、本記事を取り上げていた。

『梅野弘之オフィシャルブログ』にて、本校が紹介されました。 
 
 予想通り「(浦和商業を)大いに参考にさせて頂きました」ということで、「この場を借りて、浦和商業高校にもお礼を申し上げます」とあった。