土曜日に書いた春日部女子の記事はGoogle様のおかげで今日現在PV数は2万4千を突破した。

 「春日部女子(かすじょ)はどこに向かおうとしているのか」(R6年10月27日)

 別に驚くような数字ではないが、一体どなたがお読みになっているのだろうか。

 さて、PV数ということなら、おそらく30日に発表されるであろう第1回進路希望調査に関する記事も爆上がりするだろう。
 例年のことだ。
 受験生・保護者向けに書いているつもりはないが、検索からの流入がある。

◆第1回の数字は8月までの通信簿
 倍率をみて一喜一憂するのは受験生だけではない。
 学校関係者もわが校やライバル他校の倍率を見て、がっかりしたり、ホッとしたりするだろう。

 ここで現れる数字は9月前半までの募集活動の成果を示すものである。
 10月1日現在とあるが、この日に一斉に調査をかけたわけではない。
 調査の時期は中学校ごとにまちまちだ。
 
 ということは、実質的には夏休みの終わる8月までの動向と考えたほうがいい。

◆今の数字ではない
 調査が締め切られてから発表まで1か月のタイムラグがある。
 もう少し短縮できないものかと思うが、いろいろ事情があるのだろう。

 そんなわけで高校側として考えておかなければならないのは、1か月前のやや古いデータであるということだ。
 10月中に多くの学校が説明会や個別相談が行われた。
 模試の結果も出ている。
 当然この間に志望校の変化はあっただろう。
 発表された数字は今の数字ではないのである。

◆手を打つなら11月前半までに
 次の第2回は12月15日現在調査である。
 第1回で期待した数字(倍率)が出なかった学校は、巻き返しを図かりたいところだが、時間はあまりない。
 
 通常3年生の期末考査は11月中旬あたりに行われる。
 それを受けて三者面談も行われるだろう。
 12月からは私立の出願も始まる。

 こうした流れを考えれば、遅くても11月前半までに何か手を打っておかないと、第2回で志望者が増えることはない。

◆定員割れからの脱出は至難だが
 昨年の令和6年度入試では、第1回より第2回の方が倍率が高かった学校(公立全日制普通科)が39校あった(コース含む)。

 39校の第1回の平均倍率は0.84倍であった。
 同じく第2回の平均倍率は0.94倍であった。
 平均して0.1ポイントの上昇である。

 第1回の定員割れ状態が第2回で解消されたのは3校だった。
 小川   0.84→1.02
 上尾南  0.92→1.02
 狭山清陵 0.95→1.04 
 上昇した39校中28校(71.8%)が定員割れスタートだったが、第2回で解消できたのは3校。
 つまり、定員割れ脱出成功率10.7%。
 かなり厳しい数字だ。

 第1回から第2回にかけて大きく倍率を上げたのは次の4校だ。
 白岡  0.66→0.96 +0.30
 富士見 0.69→0.95 +0.26
 三郷  0.63→0.87 +0.24
 日高(情報コース)
     0.20→0.40 +0.20
 以上4校が+0.20以上の上昇だが、元が低すぎたので定員割れ解消には至らなかった。

 ただ、第2回で0.9倍台、ないしは0.8倍台後半まで上げることができれば、最終的には(出願時には)定員割れ解消に至るケースが多い。
 いずれにしても、ここから1か月が山場だ。