中間考査もほぼ終わり、本日学校説明会の学校も多かった。
 伊奈学園、浦和、大宮、川口北、川越女子、川越南、蕨、川口市立、大宮北など。
 そんな中、春日部女子高校の学校説明会を見に行った。
 今年度第3回となる今回は外国語科志望者対象と銘打って行われた。

 第3回学校説明会御礼(春日部女子高校ホームページ)

 今シーズン、春日部、春日部東、春日部工業、春日部共栄など春日部市内主要校は訪問しているが春日部女子はまだだった。
 というか、ここ数年行っていなかった。なので、久しぶりに行ってみよう、となった次第。

◆構成、内容は問題なし
 春日部女子高校は東武スカイツリー線「春日部駅」東口から徒歩15~20分といったところか。苦にならない距離と時間だ。
 ほぼ一本道を行くのだが、その道は「学校どおり」と名付けられている。

 校門では先生と生徒数人がお出迎え。
 説明会会場は第二体育館の機能も併せ持つ「向日館」。
 
 説明会は校長挨拶、学科説明、入試説明と型どおりだが、説明者のキャラが被ることもなく、スライドの枚数なども適切で、よくまとまっていた。
 校長と教頭の安定感は当然として、間に挟まれた募集担当者のプレゼンが秀逸で新たなスター候補を発見した思いだ。

 説明は当初予定では35分だったが結局50分近くかかった。
 この点が今後の検討材料だ。説明会は3分延びるとやや不満が出るが3分短いのはまったく問題ない。

 後半の授業体験。
 第二外国語として行われているフランス語、ドイツ語、韓国語、中国語の授業を4教室に分かれて受講する。
 生徒は動かず先生の方が移動してきて各15分程度の授業を行う。
 先生は初対面、生徒同士もそれぞれ別の中学校から来ているから初対面という環境ながら上手にコミュニケーションが取れるのは女子校ならでは、か。
 前半の説明会が延びた分、後半の授業体験の終了が遅くなってしまったのが惜しいところ。

◆説明会年間スケジュールは再考が必要
 今シーズンの説明会は8月、9月、10月(今回)、11月と4回ある。
 第1回が8月3日というのはちょっと出遅れ感がある。
 年明けは1月21・22・24日に個別相談会を設定しているが、県内私立高校の入試日と重なっている(私立入試は22・23・24日に集中)。どういう意図なのかは分からないが、この数日間は受験生が私立入試に集中できるよう配慮してやれないかと思う。

 年度当初にはなかったものとして千葉県内生対象の説明会(11月17日)がある。春日部高校との合同で行われる。
千葉県隣接学区(第3学区)中学生・保護者対象 学校説明会及び個別相談会を春日部高校さんと合同開催いたします。
 春日部高校は以前から千葉県内で説明会を実施しているが、これに相乗りしようということで、なかなか良い考えだ。来年は春日部東高校も誘って3校合同というのもありだ。

 3月28日に1・2年生対象説明会を予定しているが、これは良い。
 年度内に次の募集活動をスタートさせるわけだが、そうであれば、第1回説明会を今の8月から5月か6月に前倒ししたほうがいいだろう。
 春日部や春日部東が行っている塾対象説明会も検討されていいだろう。

◆春日部女子高校はどこに向かおうとしているのか
 明治44年(1911)創立の同校は堂々たる伝統校である。
 しかし、この学校を「進学校」と言うべきかどうかは難しいところだ。

 浦和に対して浦和一女、熊谷に対して熊谷女子、川越に対して川越女子という形で、旧制ナンバースクール(男子校)に対して、相応レベルの女子校があるわけだが、春日部に対して春日部女子と言えるかどうか。ここはちょっとレベル差があり過ぎだ。したがって、春日部市内や周辺の高偏差値女子は南部地区などに向かわざるを得ない。この層の受け皿になろうという気があるのかないのか。そのあたりがよく分からない。

 かつては土曜授業を行っていたと思う。
 一時は学校選択問題採用校でもあった。
 このように進学重視路線に舵を切ったかと思われた時期もあったが、どうも最近は後退気味だ(そう見える)。

 陸上競技部がインターハイや関東大会に出場するなど部活が盛んと言われている学校だが、それを言うなら浦和一女や熊谷女子や川越女子だって同じようにインターハイや関東大会出場者を輩出しているのだ。
 部活の看板を下ろすことなく進学路線を歩むことは十分可能だろう。

 説明会レポートと言うより、春女(かすじょ)へのエールとなった。

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