今日もまた連休モード。
 話は昨日から続く。
 というか、昨日の話は今日の前振りなのだ。

 埼玉県では多くの公立高校が学校公式インスタグラムを運用している。
 ひとたび公式アカウントを開設すると投稿ごとのインプレッションやフォロワー数が気になる。インプレッションの方は投稿者自身にしか分からないが、フォロワー数の方は公開される数字だ。

 運用に当たっている先生でフォロワー数が気にならないという先生はまずいないだろう。
 見てもらわなくていいなら、やる意味がない。
 強弱、濃淡はあったとしてもフォロワーはできるだけ増えて欲しい。
 一つひとつの投稿もできるだけ多くの人に見てもらいたいと思う。
 いいね(♡)の数が増えれば、それが次の発信へのモチベーションにもなる。

 であるから、基本的にはフォロワー数を増やそうという気持ちはあったほうがいい。

◆外部連携にどれほどの意味があるか
 さて、ひとたび運用を開始すると、人は必ずフォロワー数を増やしたくなる。
 という心理に目をつけて、ここにビジネスを持ち込もうとする人がいる。

 「ブログの読者を増やしてあげます」
 「ホームページの閲覧者を増やしてあげます」
 「ユーチューブのチャンネル登録者を増やしてあげます」
 「フェイスブックのお友達を増やしてあげます」
 という具合。

 私のところにも「ブログの読者を増やしてあげます」というメールがよく届く。
 いや、今で十分満足。

 で、こういうビジネスを思いついて、お客を取ろうとすること自体は特に問題はない。ちゃんとやってくれればいい。詐欺じゃなければいい。

 問題なのは学校側の姿勢だ。
 繰り返すが、視聴数やフォロワー数を増やそうと思うのはいい。
 時々、変に格好をつけて「別に多くの人に見てもらわなくてもいいんです」などと言う人がいるが、だったらやるな。世界に向けて発信しておいて何をぬかす。

 増やそうとするのはいいが、手段は選んだ方がいい。
 外部クリエイターと組んでInstagram や TikTok 向けに動画を作ると、再生数やフォロワー数が伸びやすいのは事実だ。
 しかし、そのままでは学校広報や生徒募集に直結しないケースが多い。
 特に、バズることを狙いとした場合は、そうなる可能性が高い。

◆バズっても広報に効かないのはなぜか
 外部クリエイターとの連携動画が広報に効かない理由はシンプルだ。
1 コンテンツの主役が「学校」ではなく「演出やストーリー」になりがち
2 視聴者が覚えているのが「動画の面白さ」だけになりがち
3 視聴後に学校に興味が湧く導線がないことが多い
 こうした傾向は、特にエンタメ系の連携動画に多い。つまり、作品としては成功しているが、広報としては失敗しているという状態だ。仮に共感は取れても学校固有の魅力が埋もれてしまう。 

 では、外部連携はまったく無意味か。
 ということだが、完全には否定できない。
 なぜなら学校単独では届かない層に一気にアプローチできるし、バズりをきっかけに学校名が検索される可能性もあるからだ。

 要は、そこに明確な戦略があるかどうかだ。
 綿密な設計がなされているかどうかだ。
 つまり、第一にターゲットを明確にしているか(見て欲しい人に見られているか)。第二に見た人が次に何を見る設計になっているか(導線が引かれているかどうか)。そして、最後には説明会や体験など次のアクションに繋げる仕掛けを用意しているか。

 マーケティング戦略がお粗末だと、ただエンタメとして消費されて終わってしまう。フォローしてくれたとしても、それは次もまた面白い動画を見せてくれるかもしれないという動機からである可能性が高い。