高校野球ベスト4決定。
 浦和実業、叡明、昌平、山村学園。
 フレッシュな顔ぶれ。
 どこが優勝しても夏の甲子園初出場。
 
 新旧交代。
 そんな声も聞かれるが、それはもう少し、そうだな、5年か10年経たないと分からない。
 というのは、初出場を果たしたものの、二度目がない学校がいくらでもあるからだ。

◆埼玉県初出場物語
 今回で107回目を迎える大会だが、戦後すぐまで遡るのも大変なので、とりあえず平成以降の初出場記録を調べてみる。

 ・平成2年(72回)大宮東初出場
  その後、平成7年、8年に決勝で敗れ、2回目は実現していない。

 ・平成3年(73回)春日部共栄初出場
  2年後の平成5年(75回)で2回目出場を果たし、通算5回の出場を果たしている。

 ・平成4年(74回)秀明初出場
  2回目は実現していない。

 ・平成7年(77回)越谷西初出場
  2回目は実現していない。

 ・平成10年(80回)埼玉栄初出場
 ・平成10年(80回)滑川(現滑川総合)初出場
  記念大会のため2代表。
  埼玉栄はその後2回決勝までは進んでいるが2回目出場は実現していない。
  なお、公立の出場は今のところこれが最後である。

 ・平成11年(81回)聖望学園初出場
  4年後の平成15年(85回)で2回目出場を果たし、通算4回の出場を果たしている。
  直近の出場は令和4年(104回)

 ・平成13年(83回)花咲徳栄初出場
  2回目は10年後の平成23年(93回)。
  通算8回出場。
  平成27年から令和元年まで5年連続出場で、このうち平成29年(99回)では全国制覇。

 ・平成20年(90回)本庄第一初出場
  2年後の平成22年(92回)に2回目を果たすが、3回目は実現していない。
 
 平成以降、9校が初優勝(初出場)を果たしているが、以後優勝(出場)がないのが大宮東、秀明、越谷西、埼玉栄、滑川の5校。
 2回目はあったが3回目がないのが本庄第一。
 3回以上の優勝(出場)があるのが春日部共栄、聖望学園、花咲徳栄の3校。
 (なお、浦和学院の初出場は昭和61年(68回)で、現在まで通算15回の出場を果たしている) 

 こうしてみると埼玉で一時代を築き、今なお強豪としての地位を保っているのは浦和学院、花咲徳栄、春日部共栄、聖望学園の4校ということになる。
 この一角を崩すには2回目、3回目が欲しい。

 ともあれ、平成20年(90回)の本庄第一以来、16大会ぶりに初優勝校(初出場校)が誕生することが確定しており、埼玉県高校野球界にとってはめでたいことだ。