埼玉県に特化したブログであるが、たまには東京の話も取り上げてみよう。
東京都立高校には、進学指導重点校という制度があるのは皆さんよくご存知と思う。
(1)進学指導重点校(7校)
日比谷、西、国立、八王子東、戸山、青山、立川
(2)進学指導特別推進校(7校)
小山台、駒場、新宿、町田、国分寺、国際、小松川
(3)進学指導推進校(15校)
三田、豊多摩、竹早、北園、墨田川、城東、武蔵野北、小金井北、江北、江戸川、日野台、調布北、多摩科学技術、上野、昭和
(3)進学指導推進校は13校だったが、令和5年4月から2校増えて15校となる。
都立高校における進学指導重点校等の指定について(9月22日)
進学指導重点校には選定基準がある。
基準は大きくわけて2つある。
もう少し細かくわければ3つある。
【基準1】共通テスト試験結果(現役)
①5教科7科目で受験する者の在籍者に占める割合がおおむね6割以上。
②難関国立大学等に合格可能な得点水準(おおむね8割)以上の者の受験者に占める割合がおおむね1割以上。
【基準2】難関国立大学等現役合格者数が15人
※難関国立大学等=東京大学、一橋大学、東京工業大学、京都大学、国公立大学医学部医学科
なかなか厳しい条件だ。
7校が、条件をクリアしているかどうか(選定基準適合状況)は東京都教育庁から発表されている。
進学指導重点校における選定基準適合状況
直近の平成3年度卒(令和4年3月卒)のデータを見てみよう。
基準1⑪は、7校すべてがクリアしている。
基準1②は、八王子東と立川を除く5校がクリアしている。
基準2は、八王子東を除く6校がクリアしている。
進学指導特別推進校の中では、新宿が基準2をクリアし、基準1の①と②がもう一息といった状況だ。
基準2「難関国立大学等現役合格者15人」について、各校ホームページにより調べてみた。
前述のように難関国立大学等は、東大・京大・一橋大・東工大の4大学と、国公立大学医学部医学科の合計なのであるが、学校によってはホームページ上で国公立大学医学部医学科の合格数を確認できない。
そこで今回は、確実に把握できる4大学で見て行こう。
▼日比谷 76人
(東大53・京大10・一橋8・東工5)
▼西 49人
(東大16・京大13・一橋13・東工7)
▼国立 47人
(東大11・京大10・一橋10・東工16)
▼戸山 31人
(東大10・京大5・一橋10・東工6)
▼青山 16人
(東大5・京大0・一橋9・東工2)
▼立川 14人
(東大0・京大2・一橋8・東工4)
▼八王子東 7人
(東大1・京大0・一橋3・東工3)
以上のように日比谷がぶっちぎりの実績で、東大だけで条件(15人)を軽くクリアしている。国公立大学医学部医学科を加えれば100人の大台に迫る。
日比谷に続くのが西で、こちらも東大だけで条件をクリア。
国立・戸山も東大+京大、あるいは一橋+東工大のどちらを取っても条件クリア。
そして、以上4校とかなり水が開いて青山・立川・八王子東となる。
で、ここまで調べてみて気になったのは、埼玉の公立でこの条件をクリアできている学校はどこだろうということだ。
さっそく調べてみた。
▼浦和 47人
(東大17・京大10・一橋10・東工10)
▼大宮 30人
(東大7・京大3・一橋8・東工12)
▼川越 14人
(東大1・京大1・一橋6・東工6)
▼市立浦和 11人
(東大1・京大3・一橋3・東工4)
▼浦和一女 10人
(東大3・京大1・一橋6・東工0)
さすがに浦和は東大だけで条件クリアだが、日比谷とは大差があり、西や国立と競るレベル。
大宮は戸山と近い。
川越・市立浦和・浦和一女は4大学だけではクリアできないが、国公立大学医学部医学科を加えれば15人は超えそうだ。
基準2の一部しか見ていないが、仮に東京都と同じ基準で「埼玉県版進学指導重点校」を指定するとしたら、以上5校が候補となりそうだ。
この際だから私立も見ておこう。
▼開智 25人
(東大9・京大1・一橋1・東工14)
開智は中高一貫部と高等部を合わせた数字であるが、4大学だけで軽くクリアしている。
栄東は現浪別を公表していないが、おそらくクリア。
さまざまな条件が異なる東京と比べてもあまり意味がないと思いながらの調査であった。
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