今日は花咲徳栄高校の塾説明会。台風接近とそれに伴う電車の遅れが心配されたが、ほとんど影響はなかったようだ。

 花咲徳栄は、募集人員520人の大規模校ではあるが、二つの点で県内少数派に属する学校だ。
 一つは高校単独校であること。
 埼玉県内47の私立高校(全日制)のうち、いまや31校が併設中学校を擁し中高一貫教育を行っている。公立も含めれば高校単独校が主流だが、私立に限れば少数派だ。

 もう一つは専門学科を持つ学校であること。
 かつては私立にも工業系・商業系・家政系等の専門学科があったが、普通科転換の動きが続いた。これも公立を含めれば極端な少数派とは言えないが、私立に限れば間違いなく少数派だ。
 浦和実業学園(商業科)
 埼玉栄(保健体育科)
 西武学園文理(理数科・英語科)
 東邦音大東邦第二(音楽科)
 花咲徳栄(食育実践科)
 武蔵野音大附属(音楽科)
 国際学院(総合学科)
 以上が普通科以外の学科を持つ県内私立。
 工業系は、叡明(情報科)が募集停止に踏み切ったのでゼロになった。商業系は浦和実業のみ、家政系は花咲徳栄のみとなった。

 中長期の視点で見れば、おそらく職業系と言われる専門学科は姿を消すだろう。トレンド(潮流)は常に一定方向に進み、後戻りすることはない。
 しかし一方で、普通科一辺倒の今の高校教育が疑問視されているのも事実だ。
 分かりもしない英語や数学をただボッーと受けて、全員合格のFラン大学に入る。これでは本人の将来も暗いが、日本の未来も真っ暗だ。

 その点、専門学科はいい。ちゃんと資格をとって、技術を身に付け世の中に出るんだから、本人にとっても日本にとっても、未来は明るい。

 だが、流れは逆流しないのである。
 同じ名前で、同じ中身で、このまま続けることはできない。
 後ろを向くな。行くべき方向はそっちじゃない。
 ただフワフワと流されてはいけないが、流れには乗ったほうがいい。
 その上で、高校教育の新しいトレンドを作ってほしいと思うのである。
 専門教育に携わる先生方、よろしく頼む。