世の中には自分の居場所がないと悩んでいる人がいる。大人にも子供にもいる。この場合の居場所は、もちろん物理的な空間としての居場所ではない。会社や学校に自分の机や椅子はあるが、どうも居心地が悪い、自分はここに居てはいけないのではないか、そういう意味での居場所だ。

 私は、基本一人での作業が多いので職場において居場所がないと感じることはない。ここがサラリーマンの皆さんとの大きな違いだ。
 ただ、パーティーとか飲み会は居場所がないというほどではないが、メチャクチャ居心地が悪い。早く終われと時計とにらめっこだ。
 だったら、出なけりゃいいのに。
 だからさ、そうは行かないのが大人の世界というものだよ。

 対策1 隅っこに居ない
 木は森に隠せというでしょ。こういう場面で使うのかどうか自信がないが、隅っこにポツンと居ると意外に目立つのよ。隠れるなら集団のど真ん中。というわけで大規模なパーティではこの手を使う。飲み会だったら、よく喋るうるさいヤツの近くにポジショニング。ただ相槌打って聞いてりゃいい。

 対策2 空気になる
 存在感を示そうなんて思っちゃいけない。むしろ消す。誰もが存在を意識しない空気になる。空気になれば、こんな自分を周りはどう見ているんだろうなどと面倒なことを考えなくて済む。だって向こうから見えてないんだから。

 要は、物静かな人、寡黙な人、そういう自分を自分自身で許してしまえばいいわけだ。開き直りとはちょっと違う気がするが、まあそれでもいい。ありのままの自分をまず自分自身が認め、許すこと、これが先。
 無口で社交性のない私がいるおかげで、お喋りで社交性のある人がもてはやされるのだ。私は彼に光を当てているのだ。なんて立派な行いなんだろう。

 自分じゃない自分を演じるのは疲れるよ。望まない自分になっても意味ないだろう。そのまま行こうぜ。無理に自分を変えようなんて思わなくたって、変わる時は自然に変わるもんだ。そうしたら、変わった自分をまた認めればいい。