組織には必ずゴミみたいな役立たずの連中がいる。この連中を何とかしたいと嘆く管理職が大勢いるわけだが、私はこれに対し、そんなものは放っておけとアドバイスする。
 公立学校だったら、他校に放出する(異動させる)という手もあるわけだが、代わりに来たのが使える人間である保証はない。
 仮に、使える人間が来たとしたら、今度は以前まあまあであった人間がゴミに転化する。というわけで、組織というのは永久に1割か2割のゴミを抱え込むものなのである。宿命だね。諦めなさい。

 組織を車に例えれば、ドライバーがしっかりしていて、エンジンの馬力がデカければ、ちょっとやそっとのゴミを抱えていたってどうってことはない。
 前に進まないのは、ゴミが重たいんじゃなくエンジンの馬力が小さいんだよ。

 だからね。エンジン担当のヤル気のある連中の力をもっと伸ばすことを考えたほうがいい。ゴミは永久にゴミであって、使えるようにはならない。まあ中には、リサイクルできるゴミもあるが、リサイクルっていうのは実はものすごくコストがかかるんだ。やめたほうがいい。

 あとはかじ取り役であるドライバー(管理職のことだよ)の技量の問題だ。あんたがバックギア入れたり、ブレーキかけまくってたら前に進むはずないだろう。ゴミのせいにするんじゃないよ。

 だったらお前がやってみろ。
 そうだった。私は何十人、何百人のトップに立ったことがない人間なのだ。組織やリーダーについて偉そうに言えるような立場じゃない。
 それは分かっているが、周りの環境や他人のせいにするのはやめようじゃないか。それじゃあ、あんたが役立たずと見下している連中と一緒だぞ。

 「売上の8割は、全従業員のうちの2割で生み出している」。
 パレートの法則って言うんだけ?
 私は経済学で「パレート最適」っていうのを習ったけど、それとは違ってこっちは社会学の分野かな。
 いずれにしても「2割」のさらなる強化の方をゴミ処理より優先した方が良さそうだ。