普段の風邪もコロナウィルスが原因だったのか。知らなかった。ちょっと必要があってコロナウィルスについてちゃんと調べるため、国立感染症研究所のサイトを見てみた。

1 ヒトに感染するコロナウィルス
 「風邪のウィルス4種類と、動物から感染する重症肺炎ウィルス2種類が知られている」
 
 ふむふむ。人の感染するウィルスにも、いろんな種類があるわけね。
 動物から感染するっていうのが、例のSARS(重要急性呼吸器症候群)とか、MERS(中東呼吸器症候群)だ。

2 風邪のコロナウィルス
 「ヒトに日常的に感染する4種類のコロナウイルス(Human Coronavirus:HCoV)は、HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1である」
 
 これが、前項の4種類だね。
 
 「風邪の10~15%(流行期35%)はこれら4種のコロナウイルスを原因とする」。
 
 なるほど。知らないうちにコロナウィルスに感染してたかもしれないわけだ。

 「HCoV-229E、HCoV-OC43が最初に発見されたのは1960年代であり、HCoV-NL63とHCoV-HKU1は2000年代に入って新たに発見された」
 
 つまり、今回のコロナウィルスはこの4種類とは異なる。
 そうか。だから新型なのね。
 今さら、書きかえることはしないが、私は結構いい加減に書いていた。
 これからは、新型コロナウィルスと、ちゃんと言わなきゃいけない。単にコロナウィルスと言ったり、コロナと略してはいけないな。
 正しくは、新型コロナウィルス(2019-nCoV)。2019年に発見された新しい(n)、コロナウィルス(CoV)だ。(文末追記あり)

 ついでに、日本ウィルス学会のサイトも見てみた。

 「今回発生している新型コロナウイルスは、SARSコロナウイルスと同じベータコロナウイルス属に分類され、新型コロナウイルスの遺伝子はSARSコロナウイルスの遺伝子と相同性が高く(約80%程度)、さらに、SARSコロナウイルスと同じ受容体 (ACE2)を使ってヒトの細胞に吸着・侵入することが最近の研究で報告されています」
 
 SARSに似てるってことか?
 と、ちょっと心配になるが。

 「重症例では呼吸困難を主訴とする肺炎に進行します。新型コロナウイルスの致死性は現時点では約1-2%と低いようですが、SARSコロナウイルスの致死率は約10%前後です。もっとも新型コロナウイルスは発生から1か月余りで、SARSコロナウイルスの総感染者数を超えるほど感染が拡大していますので、引き続き厳重な感染防御対策が必要です」

 致死率はSARSの10%に比べ1~2%と低いが、感染スピードが速いから警戒が必要だってことだ。

 「新型コロナウイルスに有効であると承認された薬剤、そして、もちろんワクチンはありません」
 
 みんなが不安になる原因の一つがここだね。

 「新型コロナウイルスはエンベロープウイルスですのでアルコールなどで感染力を失うことが知られています。必要以上に恐れる必要はありませんが、手洗い・うがい・マスクなどの基本的な感染症予防を行うことが公衆衛生上重要です」

 これはまあ、みんなやってる。

 ということで、基本の基本に立ち返ってみたわけである。
 そんなの常識!
 かもしれない。たぶん、テレビなんかでさんざんやってるんだろう。
 だが、あいにくテレビを見る習慣がないもんで、自分で調べてみないと分からない。

 ※文中「  」の部分は国立感染症研究所及び日本ウィルス学会のHPからの引用である。
 ※追記(3月7日):新型コロナウィルスによる感染症については、WHO(世界保健機関)により、2月21日、「COVID-19」(コーヴィッド)と名付けられている。CO(Corona)、Vi(Virus)、D(Disease)。コロナウィルスによる病気・疾患(Disease)。