GIGAスクール構想が前倒しされ、公立小中学校における「1人1台端末」の整備がほぼ完了した。
 教室での授業やオンライン授業、また家庭学習での活用は今後の課題となるが、とりあえずモノがなければ始まらないから、その点では良かった。

 この波に乗り遅れてはならじと私もクロームブックを購入してみたわけだが、そのことは数日前に書いた。
 「クロームブックってどうなの?を体感するため購入してみた(4月28日付記事)」
 使用感はもう少し使ってみてからレポートするが、とりあえず起動は早い。

 さて、今日紹介するニュースはこちら。
 「小中「1人1台端末」シェア争奪戦の勝者と敗者」
 主にどのOS、どの端末が採用されているかなどを伝えている。

 ニュース発信元は東洋経済で、同社が運営する「education×ICT」というサイトにこの記事がある。
 

 なお、記事の元になっているデータは、MM総研の調査によるものである。
 MM総研の調査には、高校における「1人1台端末」に関するものもあるので、気になる方は同総研のサイトを見てほしい。
 

◆OSでは「chrome OS」、端末メーカー別では「Apple」
 OSでは、予想通り「Google chrome OS」のシェアが圧倒的で、「iPad OS」と「Microsoft Windows」が拮抗している。
 端末では「iPad」のシェアが高いが、これは「Google chrome OS」を搭載した端末を各社が生産し、分散しているためだろう。
 「Google chrome OS」を搭載した端末では、Lenovo(レノボ)、NEC、HP(ヒューレットパッカード)、Dynabook(ダイナブック)といったところがシェアを伸ばしている。
 私の購入した「ASUS」や「Acer」はそれほどでもないようだ。

 そう言えば富士通はどうした。
 今後の主戦場は高校の「1人1台端末」になると思うが、そこでの巻き返しを図っていることだろう。

 最近は、高校を訪ねる度に、ICT教育の進捗状況について尋ねている。
 埼玉の県立高校ではWi-Fi環境が整備され、全普通教室にプロジェクターが設置された。
 ただし、端末についてはさしあたりBYODが基本方針のようで、先生使用分も含めてタブレットやPCなど端末の配布が遅れている。

 義務教育ではないので全額国や県の負担というわけには行かず、全部または一部が家庭(保護者)の負担となりそうだが、高額商品なのでやはり国や県の補助が必要だろう。
 PCやタブレットを用意できる家庭もあれば、スマホがギリギリという家庭もある。

◆「1人1台端末」世代を受け入れる高校側の対応
 以上はハード面だが、これはほぼ金(予算)で解決できる課題だ。
 これからは、小中学校で日常的にタブレットやPCを使って学んできた生徒がどんどん高校に上がってくる。
 そうなった場合、さらに上を行く活用がなされないと、「高校の授業って、つまんない」ということになりかねない。

 むろん何でもかんでもタブレットやPCを使えばいいという話ではない。
 あくまでも道具であり、手段であるから、使うことが目的化してはいけない。
 その上で。
 授業をはじめ、さまざまな場面における活用の仕方について検討することが急務であろう。

 生徒「1人1台端末」も大事だが、先生「1人1台端末」を進めなくてはなるまい。
 生徒「1人1台端末」世代が、間もなく高校に入ってくる。