私はできるだけ学校説明会(受験生・保護者向け)を見に行くようにしている。
私たち業界人向けには塾対象説明会などがある。
情報収集という点において、それはそれで意味はあろうとは思うが、受験生・保護者向けで得られる情報はまた格別だ。
塾対象説明会は平日に行われるが、受験生・保護者向けは土日(特に土曜日)に行われる。
開催日が集中しがちなので、それほど多くは行けない。
個人的には、それに参加すると休日がなくなるのが難点だ。
◆道案内は必要か
塾対象説明会の場合、常連が多いこともあり、最寄り駅や途中経路での案内は通常は行われない。
平日午前中開催で、ほとんどの先生方は授業中ということから、そこまで人員を割けないのが実情だ。
そのあたりは塾側も分かっているから、「案内がないぞ」と文句を言う人はいない。
初めて訪れる人が多いであろう受験生・保護者向けでは、駅改札、バス乗り場、交差点や曲がり角など迷いそうな所に案内者を配置したい。
某公立の先生にこの話をしたところ、「事前に調べれば分かることだ」「スマホのルート案内もあるし」と言われた。
歩きスマホは危険なんだよ。
たしかに学校というのは、敷地もでかいし、見落としてしまう心配はない。
駅から遠いとか近いとかの差はあっても、基本分かりやすい場所にある。
近所の人に聞けばたいていは知っている。
案内板だってある。
在校生らしき生徒の後をついて行く手もある。
それに、説明会の時は人がそっちの方向に流れている。
だから、案内不要という考えがあってもいい。
◆これは演出なのだ
私の考えでは、迷わないための道案内というより、一種の演出なのだ。
前にも書いたかと思うが、いい気分で席に着いてもらうための演出。
期待感を高めるための演出。
親切な学校と思ってもらうための演出。
さて、もし仮に演出ということだとしたら、きちんと演技指導をしておいたほうがいい。
私の提案は、「誰彼かまわず挨拶しまくれ」。
先日、ある学校の説明会に行ったときのことだ。
駅から学校まで、3か所ほど案内の先生が立っていた。
首から名札をぶら下げ、学校名入りのボードを手に持っていた。
親子連れで、子供の方は中学校の制服。
これで来校者と見当がつくから、そうした人たちには「おはようございます」と声をかけていた。
しかし、私は一人だし老人だから、来校者とはみなされなかったようで挨拶はなかった。
いや、別に「俺に挨拶がないじゃないか」と不満を述べているわけではない。
せっかく看板ぶら下げて街に出ているのだ。
目の前を通る人たちに片っ端から挨拶したらどうだ。
中には、「寒い中(暑い中)ご苦労様」って労ってくれるオバサンだっていると思うぞ。
オバサンやババアはこういうの得意だからね。オジサンやジジイはなぜかこれができない。
生徒の指導じゃないんだから、尋ねられたら答えるではダメだ。
学校アピールの一環としての無差別挨拶の勧めである。
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