熊谷地方気象台によると、今日29日は熊谷と秩父で33・8℃、寄居で33・7℃、久喜で33・4℃に達するなど、今年初めて県内7か所の観測地点で真夏日(最高気温が30度以上)となった。
 一応、記録として残しておこう。
 今どき30℃を超えたところで驚きはしないが、体がまだ暑さに慣れていないのでしんどい。

 日曜日に暑さ負けが手伝い軽い話題である。

 沖縄県の玉城デニー知事が、25日開かれた米軍基地問題に関する有識者会議に出席する際、「ゼレンスキーです」と発言する場面があった。
 玉城氏は入室し着席する際、「ゼレンスキーです。よろしくお願いします」と発言。
 直後に「冗談です」と打ち消したが、発言がインターネット上で報じられると、批判が相次いだ。
 玉城氏は同日午後、「不用意な発言で誤解を招き、おわび申し上げる」と謝罪した。
 (以上、新聞報道などから)
 とまあ、こんなお粗末なニュース。

 これを聞いて真っ先に思い浮かんだのが、高田純次のギャグだね。
 「こんにちは。アンジェリーナ・ジョリーです」
 自己紹介の時に、有名人の名を言ってボケるやつ。
 ビートたけしもよくやっていたと思う。

 しかし、これは手練れの芸人がやるから笑いになるのであって、素人が、まして政治家がやってはいけない。
 閣僚や自民党議員だったら、間違いなく辞任騒ぎとなったことだろう。

 私は人前で話す機会が多いので、場を和ますために、笑いを取り入れようとすることはある。
 先生方は、もっとその機会が多い。
 しかし、芸人の真似はいかんね。
 彼らはプロだ。
 テレビに登場するような人は激しい競争を勝ち抜いてきた強者だから、それを真似てはいけない。
 まあ小学生(特に男子)ぐらいだったら、芸人のギャグを真似るだけで受けてくれるが、年齢が上がれば上がるほど、その手は通用しなくなる。

 私も笑いを取り入れようとすることはあると書いたが、それは爆笑ではないね。
 本題に関係ないところで大爆笑を取ったって、自分の評判は高まらない。
 狙っているとすれば、せいぜい「クスッ」という程度。
 それも準備してではなく、その場の瞬発力頼みだ。
 ここでギャグ入れようなんて考えていたら、大事な話がそっちに引っ張られる。

 講演にしても、授業にしても、プレゼンにしても。
 要は話し手と聞き手とのコミュニケーションである。
 そこにユーモア、笑いがあってもいい。
 だが、芸人でもない我々にギャグは不要だ。
 玉城知事は、このことを身をもって教えてくれた。
 これが本日の結論。

 ついでにもう一つ言っておこう。
 「不用意な発言で誤解を招き、・・・」と謝罪した。
 いや、ちょっと待て。
 おれ達、誤解した?

 誤解というのは、間違った解釈や理解をすることだろう。
 じゃあ、自分は正しかったのに、こっちが誤ったとでもいうのか。
 間違ってるのはそっちだろう。

 「不愉快な思いをされた方がいたとすれば」みたいなのも良くない。
 そこで、なんで仮定をおくんだよ。
 いたに決まってるじゃないか。

 政治家、企業人、役人、芸能人。
 いろんな人が謝罪するけど、とりあえず仮定の一言を入れるケースが多いね。
 聞く方は二重に不愉快になる。