間もなく埼玉県高校入試に関する「第1回進路希望状況調査(10月1日現在)が発表される。
 発表され次第、分析記事を書く予定だ。
 (これまでの例から考えて、今日あたりかと思っていたが、今のところ発表されていない)

 今日は、定員割れ校にスポットを当ててみる。
 当然ながら、いくつかの学校は希望者が入学許可候補者を下回り、いわゆる定員割れ状態となる。
 「今年もか」と慣れっこになっている学校もあれば、予想に反して定員割れという学校もあるだろう。
 予想外だった学校や、「もう少しで定員割れを逃れられたのに」という学校は、次回調査(12月15日現在)に向けて、巻き返しを図ろうとするわけである。

 ここでは、昨年度、第1回で定員割れだった学校が、第2回でそこから脱出できたのかを見てみることにする。
 数字は左側が第1回、右側が第2回。

上尾鷹の台 0.97→1.05
上尾橘   0.51→0.61
上尾南   0.90→1.01
岩槻    0.92→0.78
岩槻北陵  0.49→0.59
浦和北   0.98→1.10
大宮光陵(外コ)0.75→0.83
大宮東   0.93→0.78
小川    0.71→0.79
桶川    0.91→0.97
桶川西   0.73→0.68
越生    0.48→0.53
春日部女子 0.94→0.87
川口東   0.88→0.87
川越西   0.99→0.95
川越初雁  0.48→0.76
北本    0.58→0.84
久喜    0.97→1.00
栗橋北彩  0.63→0.82
鴻巣女子  0.70→0.71
児玉    0.87→1.00
児玉(体) 0.38→0.33
狭山清陵  0.87→1.09
志木    0.93→0.98
庄和    0.70→0.72
白岡    0.68→0.75
杉戸    0.94→0.95
鶴ヶ島清風 0.85→1.01
新座    0.61→0.72
蓮田松韻  0.36→0.53
鳩山    0.28→0.39
羽生第一  0.87→0.87
飯能    0.74→0.89
飯能南   0.51→0.62
飯能南(ス)0.23→0.33
日高    0.70→0.88
日高(情) 0.38→0.58
深谷    0.81→0.91
富士見   0.52→0.58
松伏    0.86→1.00
松伏(情) 0.38→0.53
三郷    0.42→0.44
三郷北   0.92→1.05
宮代    0.80→0.95
妻沼    0.52→0.69
八潮    0.82→0.86
八潮(体) 0.60→0.63
和光    0.53→0.73

 第1回で定員割れだったのは48校である(コース含む)。
 このうち、第2回で定員割れを脱出できたのは、僅か9校(コース含む)である。
 脱出確率18.8%。
 9校のうち第1回で0.90倍以上だったのは、上尾鷹の台・上尾南・浦和北・久喜・三郷北の5校。一番低いところからの挽回は、鶴ヶ島清風で、0.85倍から1.00倍だ。

 ここで見ているのは第1回から第2回にかけての変動であり、最終的な出願倍率ではないが、第1回で0.80倍以下であった学校が第2回で1.00倍に到達するのは、きわめて困難であることが分かるだろう。

 学校規模(定員)で見た場合、この中では浦和北と川越西の2校が360人募集でもっとも大きかった。両校とも臨時定員増で320人募集から360人募集となった。
 浦和北は希望者を352人から394人と42人増やし、定員割れ状態を脱した。一方、川城西は0.99倍まで行っていながら、希望者を354人から340人と減らし、倍率を0.95倍に下げてしまった。
 浦和北が10月から11月にかけて、どのような戦術を取ったかは研究してみる価値がありそうだ。

 定員割れ脱出はならなかったが、川越初雁(200人定員)は、希望者を96人から150人と増やし、倍率も0.48倍から0.76倍まで上げた。さらに最終的な出願倍率(志願先変更後)を0.97倍まで上げた。ここもどのような戦術をとったか研究してみる価値があるだろう。