あちこち学校ホームページを読み散らかしていたら、こんなのが見つかった。
 熊谷市内にある県立高校7校の合同ポスター。
 熊谷女子のホームページにあった。

 ツッコミどころはいくつもある。

 たとえば色使い。
 例によって、やたらと色をたくさん使う。
 目が疲れるだけだ。
 どうしてもカラフルな色使いをしたかったら、7校にひっかけて虹の七色だろうね。

 「G7(ジーセブン)」にならって「K7(ケーセブン)」というキャッチにすれば良かったのに。
 「熊谷セブン」もありだが、コンビニじゃあるまいし。

 合同説明会やるなら「K7サミット」だろう。
 会場はさくらメイトより八木橋デパートにしてほしい。
 それが無理なら駅からすぐの熊谷女子。

 写真が熊谷女子以外全部校舎なのもいだだけない。
 たとえば熊谷農業だったら牛の世話とか田植えとか、もっと学校の特色が分かる写真の方が良かった。

◆全部あるのは熊谷だけ
 とまあ、ツッコミどころ満載だが、それはさておき。
 合同ポスターを作ろうという発想はいい。

 「K7」には、男子校、女子校、共学校、農業、工業、商業と全部揃っている。
 巨大都市であるさいたま市を除けば、他に「全部あり」の都市はない。
 熊谷市よりも大きな川口市、川越市、所沢市、越谷市、草加市、春日部市、上尾市には何かが欠けている。

 お客が欲しいと思う機能が全部入っていることを「全部入り」と言ったりするが、熊谷市は「全部入り」ならぬ「全部あり」であって、これは大きなアピールポイントなのだ。
 難点はクソ暑いことだけだ。

 よその町に時間と金をかけて通わなくても、地元に全部ありますよ。
 そういうことなのだ。

◆今こそ「学住近接」
 今の埼玉県高校界は「さいたま市一極集中」である。
 交通網の発達も一因だが、学区制撤廃も大きかった。
 とにかく真ん中へ真ん中と生徒が集まってきて、周辺部が寂れた。

 これは止めようのない流れなのであるが、何とか「一矢報いる」ことはできないか。
 それには政治や行政や企業や地域や、いろんな力の結集が必要だ。
 それでも難しいが、少なくとも高校だけでもまとまろうではないか。
 という試みであって、その点は高く評価できる。

 職住近接。
 育住近接。
 学住近接。

 それが可能なら、それで満足が得られるなら、その方がいいに決まっている。

◆パイを大きくするのが先だ
 小さくなったパイを奪い合うのではなく、まず力を合わせてパイそのものを大きくしよう。
 争奪戦はその後だ。

 普通に考えれば分かることだが、パイが小さくなればなるほど争いは激化し、互いに傷つけ合い消耗して行く。

 何度も言っているが、「競争と協調」が必要だ。
 競争だけが勝利への道筋ではない。
 協調もまたビクトリーロードの一つであるのだ。

 熊谷は、「暑いぞ熊谷」などと言っているうちに、人口がどんどん減って寂れ「寒いぞ熊谷」への道をひた走っているではないか。
 八木橋の前の大温度計、まだやってんのか。
 
 と、それはまあいいとして、熊谷に私立高校が無いのも痛い。
 公私立どちらでもいいが、中高一貫や中等教育学校があればとも思う。
 本数は限られるが新幹線だって止まるのだから、何かやり方はありそうだ。
 がんばれ熊谷。
 いけいけK7。