地元の話題を取り上げる。
小中高までを旧浦和市で学んだ私にとって地元という意味である。
記事は現代ビジネスより。
経営コンサルタント・竹内謙礼氏によるレポート。
中学3年生の86.6%が「英検3級」相当…さいたま市の子どもはなぜ「全国トップレベルの英語力」を有するのか?(11月6日 現代ビジネス)
記事の最後に竹内氏の最新刊「翔んだ! さいたま市の大逆転」(11月2日発売 PHP研究所)の出版広告が載っている。
ということは、この記事はタイミング的に出版プロモーションの一環だな。
本を売るため、発売に合わせて著者のマスコミへの露出を増やそうというのは、出版業界の常識だ。
しかも、この方は企業に対し販売促進などを指導されている方のようだから、こうした仕掛けづくりはお手のものだろう。
というわけで、この記事は氏の最新刊からの抜粋あるいは引用である。
なぜここまで断言するかというと、Amazonでポチって読んだからである。
皆さんもよろしければどうぞ。
さて、記事の中身だが、さいたま市の中学3年生は、英検3級相当が86.6%で全国トップレベルだということだ。
全国平均 49.2%
埼玉県 50.1%
文部科学省のサイトに都道府県及び政令指定都市のデータが掲載されているので、詳細はそちらをご覧いただきたい。
さいたま市に迫るのは、あの学力検査大好き福井県で86.4%。
きっと打倒さいたまに燃えていることだろう。
80%超えはこの1県1市で、70%超えはなし。
次に来るのは横浜市の66.0%。
なお、さいたま市教育委員会はHPで「全国の平均を大きく上回りました」とだけ記している。
このブログ読者のほとんどが先生と思われるので、今さら説明の必要はないが、英検3級は中学卒業レベルとされている。
まあ普通にクリアできるレベルだ。
埼玉県公立入試でも、上位校は準2級以上でないと評価対象にならない。
準2級以上を評価する学校が26校、浦和・大宮・春日部に至っては2級以上が評価対象だ。
だから、この86.6%はある意味当然の数字とみることができる。
これが誉められるのは、40%台や30%台にとどまっている地域が多いからであって、さいたま市は普通のことを普通にやっているに過ぎない。
もっとも、その普通というのが「言うは易し」なのであって、なかなか出来ないことではあるが・・・。
さいたま市は「グローバルスタディ」の名の下、平成28年度から英語教育強化に取り組んでいる。
スタートの早さが今日の結果に繋がっている面はあるだろう。
仮にさいたま市を一つの成功例とみなした時、これを他の地域に広げられるかというと、なかなか難しそうだ。
教育熱心と言えば聞こえがいいが、さいたま市は目立った産業があるわけでもないし、これといった観光地があるわけでもない。
人から、どんな街と聞かれても答えようがない。
だから大人は浦和レッズに熱狂するしかなく、子供たちは勉強や習い事に勤しむほかはないのだ。
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