毎年12月12日は浦和の歳の市である。
 地元では「十二日まち(じゅうにんちまち)」と呼ばれ親しまれている。

 埼玉県南部の歳の市は、大宮氷川神社の「十日市(とおかまち)」に始まり、浦和・調神社の「十二日まち」、川口神社のおかめ市という具合に暮れに向かい南下して行く。
 私は旧中山道沿いに事務所を借りている。
 会社の駐車場は調神社本殿のほぼ真裏あたりに借りている。
 この日は浦和駅前から神社一帯は交通規制がかかるので、車の出し入れができない。
 なので、一日中、事務所に閉じこもるのが恒例となっている。

◆久しぶりに動画
 SNS用に秒単位のショート動画や、ブログ掲載用の短め動画はたくさん撮っているが、長めのお勉強動画は久しぶりだ。
 埼玉新聞社高校受験ナビに掲載されている。
 

 中身はもちろん受験生向けである。
 調査書が少しくらい悪くても学力検査で挽回可能だから、最後まで頑張ろうという受験生応援動画だ。

 この手の動画は、塾の先生方もたくさん出しているだろう。
 年寄りの出る幕じゃないんだがな。
 半分はそんな気持ちで作っている。

 若い人は滑舌がいい。
 動きに切れがある。
 声もクリアで響きが良い。
 表情も豊かだ。
 何よりテンポが良くスピード感がある。

 20分をやや超える動画だが、若い頃の私なら半分の10分で同内容の動画を作っただろう。
 年を取ると何をやるにも若者の倍の時間がかかるのだ。
 まあ、あと2年半で後期高齢者だから仕方ないか。

◆埼玉の高校入試改革、それを知ってどうする
 最近、塾の先生と話をしていると、予定されている入試制度改革が話題になることが多い。
 「埼玉の入試、どうなるんでしょう?」
 って、知るかそんなこと。
 自分で考えろ。

 はっきりしているのは、少子化が加速し、かつ公立人気が徐々に低下しつつある中での改革ということだ。
 まだまだ数の上では公立希望者は多いが、かつてのような絶対王者ではなく、私立や通信制に押され気味なのは明らかだ。

 そんな中、新しい制度・しくみが中学生・保護者や中学校の先生方に受け入れられなければ、公立離れに拍車がかかるだろう。
 基本公立一択の時代であれば、どんな制度・しくみであれ、受験生はそれを甘んじて受け入れるしかなかったが、今は他に選択肢がいくらでもあるのだ。

 受験生を増やすというだけなら、制度・しくみを出来るだけ単純化することだ。
 「よく分からない入試は受けたくない」のが受験生心理だ。

 また、高いハードルを設けると、これも嫌われる。
 したがって、シンプルかつ平易であることが求められる。
 極論すれば、それほど頑張らなくても受かる制度・しくみにすることだ。
 が、これは長い目で見れば、公立全体のレベルダウンにつながる。

 「勉強したければ私立だね」「いい大学に行きたかったら私立だね」。
 これは今でもそうなりつつあるが、超ゆるゆるの公立入試ということになれば、公立離れは決定的になる。

 入試では数だけではなく、質の確保というもう一つの目的がある。
 単純化、平易化することにより、普通の生徒は「ちょっと頑張ってみるか」となる可能性があるが、出来る生徒のモチベーションにはならない。
 その意味で、質の確保という点でどういった施策を打つかが注目されるところである。

 が、われわれ商売人にとっては、実はどっちでもいいのだ。
 考えることはただ一つ。
 この度の改革をビジネスチャンスとすること。