衆議院議員総選挙の期日前投票に行ってきた。
 昔は不在者投票と言っていたが期日前投票に変わった(平成15年から)。
 では、不在者投票はなくなったのかというと、そうではない。
 仕事や旅行で選挙期間中、名簿登録地にいない人(つまり不在者)のための投票制度として今もあるのだ。
 ただ、手続きが面倒で時間もかかることから、新たに「期日前投票」の制度が設けられた。

 総務省のサイトに説明がある。
総務省 なるほど選挙 投票制度

 今回の衆院選は第50回とある。
 戦後約80年でそんなにあったか?
 と驚くが、衆議院の場合、大日本帝国憲法下の帝国議会時代からカウントしているのでこの数になる。

 第1回衆院選挙は明治23年(1890)7月に実施された。
 25歳以上の男子で、納税額15円以上という条件付き(制限選挙)。
 時の内閣総理大臣は山県有朋(第一次山県内閣)。
 伊藤博文じゃなかったのか。

 現憲法下での最初の総選挙は昭和24年(1949)の第24回総選挙。
 時の首相は吉田茂。
 そして自分にとって初の総選挙は昭和47年(1972)の第33回総選挙。
 時の首相は田中角栄。

 ただし国政選挙としては前年昭和46年(1971)の第9回参議院通常選挙が最初。
 20歳の誕生日直後だったと思う。
 (中学生には衆議院は「総選挙」、きっちり3年ごとで半分残しで行われる参議院は「通常選挙」ということを教えてやらなければならない)

 教員時代は社会科教員で、しかも政治経済を教えていたので、棄権はまずいなと思っていた。
 別にチェックされているわけではないが心構えの問題だ。
 辞めてからは時にサボることもあったが、老人になり暇になったので最近は皆勤。
 今日も投票所は年寄りばかり。
 もっとも、平日真昼間、現役世代が投票に来るわけもない。

 前回第49回総選挙の投票率は55.93%だった。
 私が若い頃は70%超えは当たり前だったので、ずいぶん下がったものだと思う。
 年代別では10代43.23%、20代36.50%、30代47.13%と若年層の投票率が低い。
 母数が少ない上にこの低投票率であるから、候補者だって若年層にアピールしても無駄で、どうしたって老人向け政策を訴えることになる。
 
 母数が少ないのは今さらどうしようもないが、せめて投票には行ってもらいたい。
 若い候補者が出て、それを若い人が支持すれば、ちょっとは現状打破につながるだろう。

 ただ、今の若い人は政治を変えようなんて思っていない可能性もある。
 不満がないわけではないが、それを政治の力で変えようとまでは思わない。
 そのあたりが、まだ民主主義というものが光り輝いており、国民の力で政治は変えられると多くの人が信じていた時代との違いだ。
 「総合的な探究の時間」でこの課題に気づき、解決策に迫ってくれる生徒が増えるといいのだが。