2025(令和7年度)埼玉県高校入試に関わる第1回進路希望調査(10月1日現在)の結果が間もなく発表される。
昨年は10月30日(月)だったので、同じタイミングであれば10月28日(月)発表が有力である。
お断りしておくが、今日は予習編である。
予想ではなく予習であることに注意。
そして、このブログの主たる読者は先生方であるので、募集側の視点で見て行く。
◆学科ごと倍率は
前年同期の全日制全体倍率は1.18倍であった。
過去3年、1.18倍が続いていることから、今年も同程度となるだろう。
普通科全体倍率の推移
令和2年度 1.31倍
令和3年度 1.29倍
令和4年度 1.28倍
令和5年度 1.28倍
令和6年度 1.27倍
以上の推移であるから、前年同様の1.27倍、少し下がって1.26倍と予想できる。
【農業・工業・商業・家庭】
前年同期、農業・工業・商業・家庭の伝統的専門学科は家庭を除いて1倍未満であった。
家庭が1.08倍であったのは、越谷総合技術・新座総合技術両校の食物調理科が引き上げた結果である。この2校2学科が下がると家庭全体も定員割れ状態となるだろう。
【外国語】
外国語科は前年同期、全体倍率が1.04倍だった。外国語科は募集人数が80人と他校の倍である和光国際次第である。和光国際の前年並みキープは微妙だが、蕨がその分をカバーできれば全体倍率は1倍以上となるだろう。
【理数】
理数科は前年同期、全体倍率が1.55倍だった。大宮は例年どおり2倍超え確実。所沢北は前年の1.38倍より上がりそうだ。大宮北も前年並みをキープ。越谷北も前年の1.03倍より上がるだろう。低下が心配されるのは熊谷西(前年同期1.43倍)と松山(同1.18倍)、川口市立(同1.78倍)もやや下がるかもしれない。
【総合学科】
総合学科は前年同期、全体倍率が1.01だった。川越総合が1.96倍と高倍率を記録し全体を引き上げた。全体倍率が1倍を超えるかどうかは川越総合次第となろう。
◆最高倍率校は
前年同期の普通科高倍率校は次のとおり。
市立川越 3.79倍
市立浦和 2.82倍
川口市立 2.48倍
上尾 2.11倍
浦和西 2.08倍
越谷南 2.06倍
川越南 2.05倍
大宮 2.01倍
越ケ谷 1.96倍
蕨 1.92倍
所沢 1.89倍
和光国際 1.78倍
浦和南 1.77倍
上位を市立3校で占める構図は変わらないと思われるが、3倍超え校はないのではないか。
例年高倍率の学校ばかりであるから、順位が多少入れ替わることはあっても顔ぶれは変わらないだろう。
和光国際がやや低下するかもしれない。
◆第1回の定員割れから脱出できるか
前年同期は、普通科40校が、第1回時点で定員割れ状態(1.00倍未満)だった。
(専門学科、総合学科は定員割れの方が多い状態なので、今日は触れない)
では、これら40校(コース含む)のうち何校が第2回調査で定員割れ状態を脱しただろうか。
最終的な出願倍率と比べる手もあるが、そこまで行くと、さらに複雑な要素が含まれるので、ここでは第2回調査(12月15日現在)をターゲットとして考える。
昨年、第1回調査で定員割れ状態だった40校のうち、第2回で定員割れ状態から脱したのは3校であった。
定員割れ脱出率は1割に満たない。
年度により10~20%が脱出することもあるが、その程度である。
過去データから、第1回で0.90倍を超えていれば第2回では1倍超えの可能性が高く、0.80倍超えであれば五分五分、それ以下では1倍超えはなしと予想される。
第1回で定員割れだった学校は、第2回でもそのまま定員割れであることを覚悟しておいたほうがいいだろう。
ただ、第2回でもなお定員割れだとしても実際の出願では1倍を超えるケースが多い。第2回までは、まだ行きたい学校を書く受験生も多いが、実際の出願では倍率を含めた合格可能性が重視されるためだ。
いずれにしても、第1回の結果を受けた11月、12月の募集活動が実際の出願倍率に影響するので、各校担当者におかれては結果はどうあれ引き続き精力的に活動していただきたいと思う。
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