今日はこのニュースから。

学校説明会、ご来場いただきありがとうございました。(川越高校ホームページ 8月1日)

 県立川越高校が学校説明会の様子を伝える記事だ。
 「1,000人を超える皆様にお越しいただきました」

 親も来るだろうから500組ということか。
 説明会は8月と10月のたった2回であるから、これくらいは集まるだろう。
 なお、説明会は2回だが、土曜授業公開日にも学校概要説明会を行っている。浦高と同じ方式だ。

 HPの記事に戻ろう。
 「生徒による司会、生徒による川高での生活の様子、生徒による文化祭紹介、応援団演舞披露等、等身大の川高生をご覧いただきつつ、生徒の説明だからこそ伝わる川高の様子をお楽しみいただけたのではないかと思います」

 今日のポイントは人数よりもこちらだ。
 生徒が司会、生徒が説明という今はやりのスタイル。
 川越高校、オマエもか。
 であるが、この学校の生徒であれば、先生顔負けの司会とプレゼンをやってのけるだろう。

◆生徒主体をやるのはいつ
 生徒による説明会が増えてきたことは、4日前のブログに書いたばかりであるが、この方式(スタイル)は一つのトレンドとして定着するだろう。
 仮に年間4~5回の説明会を行うとして、そのすべてというわけにはいかないので、何回かを生徒主体(生徒主催)などと銘打って行う。

 時期は前半、後半と分けた場合、前半だろう。
 入試本番が迫った年明けの説明会はさすがに生徒主体(生徒主催)というわけにも行くまい。

◆募集活動に生徒を使うことの是非
 生徒にこのような活動をさせることには否定的な意見もあるだろう。
 公立高校では募集活動すら必要ないと反対する教員がいるくらいである。
 その昔、教員をやっていたころの話だが、「われわれ教員の使命は入って来た生徒をしっかり教育することであるから募集活動など不要」と言っていた者もいた。いや、だからその募集活動っていうのをやらないと入って来る生徒がいなくなっちゃうから教育そのものができなくなっちゃうんだよ。

 教員の募集活動を否定するくらいであるから、そこに生徒を動員するなどもってのほかと反対する者も当然ながらいるだろう。

◆生徒にとって成長の場である
 しかし、こうした活動に参加することで、生徒たちは学校への誇りを持つことになり、かれら自身の成長にもつながる。
 聞き手の側も、年の近い先輩の話の方が共感できるだろう。先生が話すより説得力が増す可能性もある。

 だが、そういうプラス面もあるが、本来生徒募集活動は教員の業務であるから、そこに生徒を利用するような形はどうなのかという意見も出てくるだろう。

 集まって来る受験生や保護者は、ある意味人生の重要な選択のための情報を集めに来ている。したがって学校側としては正確な情報を提供しなければならないが、経験や知識が少なく十分なトレーニングを積んでいない高校生が話をした場合、誤った印象を与えたり誤解を招いたりしてしまうリスクを伴う。

◆生徒募集は数字で結果が出るもの
 生徒募集は、説明会参加者とか、入試志願者といった形で、ある程度結果が数で見えるものである。
 生徒の関与の度合いが強ければ強いほど、こうした数字が協力してくれた生徒たちにプレッシャーを与える可能性も考えておかなければならない。

 生徒(在校生)の協力は頼もしく、演出として効果的なのであるが、かれらがいつも大成功を収めるとは限らない。かれらは、先生方の教えに則り「失敗を恐れず挑戦する者」たちである。しっかりとしたフォロー体制をとらなければならない。