先日の杉戸高校学校説明会における特別講演で、講師の根岸孝之先生が、国語の作文廃止により生じた12点分はどこに行くのかという話をされていた。
こういうのは、専門領域ではないので、私の入試講演ではなかなか出てこない話だ。
これを機に、少し考えてみよう。
いくつかのパターンが考えられる。
まず大問構成だが、大問5(作文)が消滅したことで、大問は4問構成になるのかという点だが、その可能性はありそうだ。
「文学的文章(小説)の読解」
「説明的文章(論説文・随筆)の読解」
「言語知識」
「古典・古文」
以上を国語問題の四大ジャンルと考えれば、5問構成にこだわる必要はなく、4問構成になっても国語力の全体像をみるという目的は達成できそうだ。
これまでの埼玉県の国語では、配点は次のようになっている。
「文学的文章(小説)の読解」(大問1 26点)
「説明的文章(論説文・随筆)の読解」(大問3 26点)
「言語知識」(大問2 24点)
「古典・古文」(大問4 12点)
一つの考え方は、作文廃止で浮いた12点を、以上の4分野(4大問)にほぼ均等に振り分けて行くことだ。
出題傾向を大きく変えないという点では、オーソドックスな方法だ。
ただ、ここで考えなければいけないのは、点数だけでなく、解答(答案作成)にかかる時間だ。
作文を書き上げるのに必要な時間を仮に10分と想定すれば、この10分をどう振り分けるかという観点も必要になってくる。
1問2点だった問題を3点にする、3点だった問題を4点にするという発想だけだと、点数的に帳尻は合ったとしても、時間が余り過ぎるというような新たな問題点が発生するかもしれない。
これを防ぐには、問題文の長さ(分量)を増やすとか、選択肢の文章を少し長めにするなどして、(読むこと)にかかる時間を長くするとか、選択肢の文章を複雑にして、判断に要する時間を増やすといった工夫が必要になるかもしれない。
ということで、浮いた12点と、浮いた10分(個人差あり)をどう振り分けるかという二つの側面から考える必要がある。
現行の大問2に、今以上に「詩・短歌・俳句」、「文法」、「四字熟語」、「文学史」といった知識系を増やせば、点数問題は解決したとしても、時間問題の解決という課題が残る。
思考力や判断力を試すという立場からは、やはり、長文読解の配点や配分時間を分厚くする方向が適切なのかもしれない。
と、まあ、私の場合は、このようにただ予想しているだけで済むが、塾の先生方は、予想した上で、そのために必要な対策を講じ、実力をつけてやらなければならない。これは自分には到底無理で、つくづく塾の先生方はすごいなと思う次第である。

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