塾で対面授業が行われていないからと、授業料の値引きを要求してくる親がいるという。最初ネットで見たときは例によって飛ばし記事だと思った。ろくな取材もせずに脳内でストーリー作っただけだろう。

 ところが、これが本当にいるんだ。という話を塾長さんから聞いた。
 結論を先に言っておくと、辞めてもらえよ。半額どころか1か月分全額たたき返して、はい、サヨウナラ。二度と来るな。

 先生たち、いつもより長く働いてるだろう。オンライン授業やるためにいくら投資した。WEBカメラ買ったり、モニター買い替えたり、アプリの有料契約したり、ずいぶんと金かけたろう。新しい教材どれだけ作った。
 経営だから当然売上維持は考えただろうが、それも塾生の学力維持があってこそと、努力したよな。学校がこんな時だからせめて塾が頑張らなきゃと使命感に燃えて頑張ったよな。普段の倍もらいたいくらいだ。

 でも、想像力が決定的に欠けちゃってる人が世の中にはいるんだな。だから、志望校に落ちたから金返せと言われる前に、今のうちにお引き取りいただく。

◆学校だってタダじゃない
 私と個人的に付き合いのある人は何度か聞いているはずだが、以前から、二者面談・三者面談やるなら相談料取れよと言っている。
 授業料、教材費の他に、施設維持費、進路指導相談料、自習室使用料とかがあってもいいじゃないか。個別に取るか、込み込みで取るかは別として。

 とにかく無料サービス多過ぎ。
 この少子化の時代に、客単価下げてってどうするのよ。

 公立学校だって取られている実感がないだけで、別にタダなわけじゃない。タダでやってたら先生の給料も払えないじゃないか。

◆儲かる業界にしないと人材が集まらない
 俺は別に金儲けのためにやってるわけじゃない。
 それはいい。
 でも、勘違いされては困る。世の中には、金さえ儲かれば何でもやる、インチキする、法も犯すという人種はそれほど多くない。だから、世の中成り立っている。
 金儲けのためだけに働いているんじゃないというのは、あなただけの特別な考えではないのだ。

 質の高いサービスを提供し、お客様に満足を与え、しっかりお金をいただく。そうやって儲かる業界にしていかないと人材が集まらず衰退する。心配なのはそこだ。