ろくにノートも取らないくせに結構テストでいい点取っちゃう子がいる。元々記憶力がいいんだろうが、このやり方によって、さらに記憶力が強化されて行く。
 ノートはいわば外部記憶装置である。ノートを取らない子は、他の子がせっせと外部記憶装置に入力している間に、本体記憶装置、すなわち頭脳に直接入力・保存している。

 どこに保存してもいいが、テストでは外部記憶装置であるノートを持ち込むことはできないから、本体記憶装置に保存してある子の方が強い。

 通常、忘れてはいけないことをメモすると考えがちであるが、そういう大事なことは、失くしたり壊れたりする危険性がある外部記憶装置ではなく、故障の少ない頭脳本体に保存すべきである。
 「いけねえ、今日脳みそ持って来るの忘れた」というのは、たまにはあるかもしれないが年中あることではない。だから、大事なことは本体記憶装置に保存し、その他どうでもいいことは外部記憶装置に保存する。

 そう。ノートやメモ帳・手帳は、忘れるために書くんだよ。
 予定なんか忘れてもいい。書いたら忘れ、必要に応じて引き出せばいい。どうせ終わってしまえば意味のない短期情報など本体に記憶する必要はない。

 黒板必死に写してる子たち。それで勉強した気になっている子たち。
 キミら永遠に記憶力良くならないし、勉強できるようにならんぞ。
 むろんノートを取ったりメモしたりすることを完全否定するつもりはないが、繰り返すがそれらは外部記憶装置だから、テストでは役に立たんよ。

 大事な事柄は、その場で、頭脳本体に叩き込め。それが一番確実な方法だ。
 忘れてもいいようにとか、後で思い出せるように、などと、外部記憶装置にばかり頼っているから、頭脳本体の性能が向上しないのだ。

 私は教員時代、ノート提出なんていう七面倒臭いことは一度もやったことがないが、外部記憶装置にどれだけ保存したかを調べてどうすんのよ。そんなことしてたら、生徒の本体記憶装置が劣化するだけでしょう。