花咲徳栄、選抜高校野球に4年ぶり5回目の出場決定。今回は、選ばれるかどうか微妙だった。その理由は秋の関東大会でベスト8止まりだったから。

 関東・東京地区の出場枠は、関東から4校、東京から1校、プラス関東or東京から1校の計6校となっている。
 関東の4校は、通常秋の関東大会ベスト4が選ばれ、東京の1校は秋の都大会優勝校が選ばれる。建前としては秋の大会は選抜の予選ではないということになっているが、事実上の予選になっている。

 関東・東京地区のあと1校は、関東のベスト8か東京の準優勝かという選択になるが、ここがもめるところだ。
 年2回ある関東大会のうち、春は東京も含めての大会となるが、秋は東京の出場はない。いっそ秋も東京を含めたオール関東の大会にすればもう少しスッキリすると思うのだが、なぜかそうはならないのは、過去の経緯やら色々な事情があるのだろう。
 
 ◆秋の関東大会
 優勝   健大高崎(群馬)  選抜出場
 準優勝  山梨学院(山梨)  選抜出場
 ベスト4 東海大相模(神奈川)選抜出場
      桐生第一(群馬)  選抜出場
 ベスト8 西武台(埼玉)
      花咲徳栄(埼玉)  選抜出場
      習志野(千葉)
      桐光学園(神奈川)
 ◆秋の東京都大会
 優勝   国士館
 準優勝  帝京

 今回の選考では、まず関東ベスト4以上の4校と、東京の優勝校が順当に選ばれ、あと1枠を、関東ベスト8の4校(西武台・花咲徳栄・習志野・桐光学園)と東京準優勝の帝京が争う形となった。
 優勝校・健大高崎に敗れた西武台か、準優勝・山梨学院に敗れた花咲徳栄かということになるが、ここでは埼玉県1位が優先され、花咲徳栄が候補として残ったと考えられる。
 あとは、花咲徳栄か、東京準優勝の帝京かとなるわけだが、直接対戦はない。別々に行われた大会の結果を比較する形になるわけだ。これは難しい。

 例えて言えば、受験者がまったく重なり合わない二つの模試結果を比較するようなものだ(ちょっと無理のある例えか?)。

 結局、東京都大会決勝でボロ負けした帝京より、山梨学院と2対1の接戦を演じた花咲徳栄の方が力は上ということで決まったようだ。
 ここで帝京を選んでしまうと、埼玉・千葉・栃木・茨城からは出場なしとなってしまうから、主催者側はそのあたりも考慮したのだろう。人口全国5位(730万人)の埼玉、6位(630万人)の千葉を両方失うのは痛い。

 それに、何といっても花咲徳栄は3年前の夏の全国優勝校だ。大阪桐蔭や履正社あたりとぶつかれば「大会屈指の好試合」と言われるだろうし、実際そうなるだろう。最近の花咲徳栄は全国で負けるにしても一方的に負けた経験はない。
 加えて、井上朋也君というプロのドラフトにかかりそうなスター選手もいる。

 ということで、やっぱり花咲徳栄だね。