昨日のこと。埼玉県東部地区の私立学校が合同で行う相談会「東部私学の集い(4月29日)」が中止になったとの知らせを受けた。
 K1イベント(さいたまスーパーアリーナ)の強行開催が世間から大バッシングを受けた後だし、不特定多数が来場する大規模イベントはいろいろな意味で危険と判断されたのだろう。

◆効果の期待できない進学イベントを断るチャンス
 5月から6月にかけて行われる予定の、こうした進学イベントも、中止か延期かの判断が迫られるだろう。「オリンピックでさえ延期になったのに」という世間の空気の中で、一人でも多くの来場者を集めたいという主旨のイベントが成立するはずがない。

 私は以前、本ブログに、「20世紀型進学イベントからの脱皮が求められている」(10月14日付)という記事を書いた。
 新型コロナの件があり忘れかけていたが、もともと先生の負担減のためにも、その在り方を考え直そうという空気が流れ始めていたのだ。
 だから、ちょうどいい機会ではないか。
 大して効果がないと知りながら、何となくお付き合いで参加していたイベントをお断りするいい機会だ。仮に開催されたとしても、今ならコロナという合理的な理由で断れる。これを機に、旧態依然の進学イベントからの卒業を図ろう。

◆初夏の文化祭はどうする
 1学期に学校説明会や体験入学を予定している学校はそれほど多くはないが、これも中止または夏休み以降への延期としたほうが無難だろう。

 6月に文化祭という学校もあるが、これも難しい判断が迫られる。今さら秋に持って行くわけにもいかないし、これもまた一人でも多くの来場者を集めたいというイベントであるから無観客文化祭では白ける。
 私が先生だったら。そうだな、「お客一人も来ないぞ。お前ら、それでもやるか」と聞いてみる。「やりたいです」と言ったら、「じゃあ、やってみな」。どちらにしても、これは生徒会行事だし、生徒の意見を聞いてやっていい。世の中の様子を見て、その中で自分達の最適行動は何かを考えさせるのもいい勉強だ。

◆塾説明会、年寄りは出禁ということで
 業界的には、5月6月は塾対象説明会のシーズンだ。自粛が迫られるほどの大規模イベントではなく、せいぜい100人か200人。それも不特定多数じゃなく、どこの誰か特定でき人しか来ないから、その点は問題ない。
 学校側もお仕事、塾側もお仕事。実務上の会議という位置付けなら、世間の風当たりもそれほど強くはないだろう。
 ただ、感染すると重症化の恐れがあるお年寄りにはご遠慮いただこう。というわけだからたぶん、今季私に案内は来ないだろう。