風邪もインフルエンザもコロナも、原因がウィルスという点では親戚みたいなものだろう。ということは空気が乾燥する冬場の方が警戒が必要だ。
 おそらく11月ごろにはまた大騒ぎが始まる。今でも十分大騒ぎだが、それを持続したい人々が大勢いるのだ。

◆加湿器の需要が増えるぞ
 マスクや消毒液などは店頭に出回っている今のうちに少しずつ備蓄しておこう。手洗い用の液体石鹸やうがい薬なども用心のために少し多めに持っていよう。すぐに腐るものでもないし。
 それと加湿器だな。乾燥が大敵みたいなことをテレビで言った途端、一気に品薄になり値上がりするぞ。どっちにしろあった方がいいものだから、持っていない場合は家の人に頼んで今のうちに購入しとけ。

◆入試ができなければ書類選考だ
 死者や重症者が増えなくても感染者が増えれば、入試などやっている場合かという話になる。ここで新学期9月にずらせの話が再燃する。
 が、どうしても入試をやろうということなら、学力検査抜きの書類選考だ。
 受験生諸君、今年の入試は調査書重視だ。最悪の事態を想定して調査書得点を上げておけ。その努力は仮にいつも通りの入試が行われたとしても報われる。今さら部活や生徒会の記録は変わらないから、評定を1ポイントでも上げておくことだ。

◆リモート面接と小論文の準備
 学力検査ができなければ、書類選考、面接、小論文で決めるしかない。公立は無理でも、私立だとリモート面接もありだ。オンライン環境が整ってきたから志望理由を中心とした小論文(作文)を提出させる手もある。
 面接にしろ、小論文(作文)にしろ、もともと課している学校もあるわけだし、やっておいて損はない。
 というわけだから受験生諸君、面接と小論文(作文)の練習をしておけ。学力試験ができないという最悪の事態が避けられた場合でも、この努力は自身の成長につながるだけでなく、入学後あるいはその先も大いに役立つことだろう。

◆模試は受けておく
 会場型、オンライン型に関わらず、模試は受けておけ。まだ自信がないなどと言っている場合ではない。学校の定期考査、公的な実力テスト、民間の模試。いざという時のために「実力の証明」をできるだけ確保しておくのだ。今まではさほど重要視されていないものが突如脚光を浴びることがある。

 受験生諸君、この半年の間に、聞いたことのない言葉にどれだけ接したかを思い出してみるがいい。今まで経験したことのない生活習慣がどれだけ求められたかを振り返ってみるがいい。常識というのはある日突然変わるのだ。申し訳ないが、大人たちは「子供たちを守るため」と言いながら、実は自分の都合で平気で常識を変えてしまうのだ。

◆何があっても逞しく生きる
 残念ながら今の君たちに世の中を変える力はない。だが一方、これからの時代は君たちのものだ。
 言葉を選ばずに言えば、そろそろ寿命が尽きそうな病気持ちの年寄りが何人亡くなったところで大した損害はない。それよりも、これからの時代を支えるべき君たちの活動が制限され、それによって健全な成長を阻害されることになれば、その影響はこの国にとってはるかに大きいのだ。

 大人には二種類ある。
 君たちを中心に、こっち側にいる大人と、あっち側にいる大人だ。
 こっち側にいる大人とは、君たちの両親や親せき家族であり、先生たちである。あっち側にいる大人たちとの違いは、君たちのためであれば自分が犠牲になることを厭わない点だ。何なら命をかけたっていい。
 子供の命を守るとは命がけでやるものなんだ。今は分からなくてもそのうち分かる。

 私は君たちから見れば思いっきり爺さんだから言える。
 戦後の一時期を除けば、こんな辛く面倒な青春時代を送っているのは君たちの世代だけだ。
 だが、そんな中でも目的を見失わず、学ぶ意欲を失わず、ひたすら勉強を続けてくれたら、君たちは日本の、いや世界の救世主となるだろう。
 
 この厄介な時代をたくましく生き抜いた君たちが、いずれ日本や世界を大きく変えることになるだろう。
 ただ私の場合、年齢的に考えてそれを自分の目で確かめることはできない。
 後はよろしく。