我慢の3連休最終日。結局、何を我慢することもなく終わった。
 理由は分からないがYouTubeのおススメ動画に突然、宮迫博之が浮上してきた。
 そっち方面、別に興味ないんだけどと思いながら、そう言えばこの人何をやらかしたんだっけ、と調べてみることにした。

 Bingで「宮迫博之」と検索をかける。
 するとトップに「宮迫博之に関するニュース」として「中田敦彦と宮迫博之と手越祐也がYouTubeで共演」というのが登場した。
 詳しくは分からんが、問題ありそうな連中ということだけは分かる。
 ではまず、ここから見て行こう。
 飛んだ先は、「BLOGOS」というサイトだ。
 元々の記事は「かさこ」さんというブロガーが書いたもので、それを転載したようだ。
 「芸能界&テレビ業界完全崩壊!中田敦彦氏と宮迫博之氏とYoutubeで番組開始!初回ゲスト手越祐也」

 これは画期的なことだと書いてあるが、最初に書いたように私は宮迫さんが何をやらかしたのかが思い出せない。
 手越祐也さんも何だか騒がれていたよな、という程度だ。
 中田敦彦さんはお勉強系のYouTubeを配信しているので、こちらは何度も見ている。
 では、宮迫博之さん、手越祐也さんを調べてみよう。

 だいたい分かった。

 宮迫博之さんは、闇営業が問題になった。
 そうだった。思い出した。
 吉本興業の芸人であることは、ふだんテレビを見ない私でもさすがに知っている。
 宮迫さんは会社に内緒で仕事を受けて、しかもそれが反社会的集団がからむイベントだった。
 それで吉本をクビになった。
 吉本興業の株主は日テレ・テレ朝・TBS・テレ東・フジという関係だから、地上波が吉本をクビになった芸人を使うはずはない。
 宮迫終わったな!

 手越祐也さんは、ジャニーズ事務所を辞めた。
 こっちはクビではなく自分から辞めたようだ。
 コロナ禍の中で飲み会を開き、それを週刊文春にすっぱ抜かれた。
 有名人を社会的に抹殺するのをお仕事にしている文春の餌食になったということだ。
 事務所は謹慎を命じたが、本人「だったら、辞めてやる」。
 たぶん、こんな経緯。
 テレビはジャニーズ事務所を敵に回したら番組が作れないから、手越は使わない
 手越終わったな!

 となるわけだが、終わってない。
 一昔前なら吉本興業やジャニーズ事務所を辞める、またはクビになることは、芸能人としての死を意味したが、どうやらそうではなくなったらしい。
 その理由の一つとしてYouTubeを挙げているのが今回の記事である。

 記事の内容には概ね賛同できる。
 ただ、テレビ業界と芸能事務所との力関係の変化という背景もあるだろう。
 吉本興業についてはよく分からないが、ジャニーズ事務所の場合は、カリスマ創業者が亡くなり、SMAPの解散、嵐の活動停止など、隆盛に陰りが見られるといった印象だ。
 いずれにせよ、「テレビに出られないイコール芸人(タレント)生命の終わり」という時代ではなくなったのは確かなようで、そこにはYouTubeも大きく関係している。

 「中田敦彦のYouTube大学」を見た人はみんな気づいたと思うが、テレビの手法で作られている。
 今はそうでもなくなったようだが、少し前までのYouTubeと言えば、自分で企画し、自分で出演し、自分で編集するといった、いわば家内工業的・手工業的な生産体制をとっていた。
 塾のスタートが、自宅を開放し近所の子を集めて家業として営まれていたように、最初はそこから始まるのだ。
 しかし、これが儲かると分かると、最初から企業として参入しようという人が出てくる。
 
 企画を考える人、台本を書く人、出演する人、撮影する人、編集する人、配信する人、宣伝する人、営業する人。
 これをほぼ一人でやっているのが、いわゆるユーチューバーであるが、どうやらそうした原始的な手法の時代は終わったようだ。
 むろん塾業界で個人塾が生き延びているように、古典的ユーチューバーの需要は今後もあるだろうが、YouTubeは企業の積極的参入という新しいステージに移行したとみられる。

 お時間のある方は、飛ばし飛ばしでいいから、ぜひ見てみるといい。
 これが、今後のYouTubeのメインストリームになるかどうかは分からないが、YouTubeがテレビの強力なライバルになり得ることは感じ取れるだろう。
 【宮迫×中田】手越祐也(前編)〜ジャニーズ退所の真実!〜【Win Win Wiiin】