個別相談では何を聞いたら良いのですか?
 こんな質問が毎年寄せられる。
 そこで本日は、そんな受験生・保護者の質問に答えてみる。

 ただ、このブログを受験生・保護者が読むことはないと思われる。
 したがって、もし多少なりとも参考になることがあれば、中学校や塾の先生方から受験生・保護者の皆さんにお伝えいただければと思う。

◆おいおい、勉強のことは聞かんのか
 7月の「彩の国進学フェア」の際、浦高の先生に聞いていみた。
 「皆さん、どんなこと聞かれてますか?」
 すると、こんな答えが返って来た。
 「勉強のこと以外だと、強歩大会(古河マラソン)とか臨海学校の遠泳ことを結構聞かれますね」

 たしかに50キロも走るとか、2キロも泳ぐとか、よほど体力に自信がある中学生じゃなければ、ちょっとビビる。
 しかし、こんなものは、何だかんだで皆で楽しみながらやっている。
 本当に厳しいのは怒涛の速さで進む数学や英語の授業の方なんだが、そっちは心配じゃないのか。
 と、思ったりもするが、彼らの不安も分からないではない。
 先日、浦高の教育活動説明会を聞きに行ったが、それらに不安を抱く中学生もいることを意識してか、かなり丁寧に説明していた。

 ところで、その強歩大会(古河マラソン)は11月5日に実施されたわけだが、浦高のホームページには何の記載もない。
 このあたりの広報活動の不足が浦高の課題だ。
 真剣さの中にも行事を精一杯楽しむ姿を動画ででも流してやれば、受験生の心配も軽減されるというものだ。

 話のついでだが、浦高が自ら発信しないものだから、別の学校が情報発信してくれた。

 浦和高校の皆さん、お疲れ様でした(岩槻高校ホームページ)

 粋なことしてくれるじゃないか、岩槻高校。

◆高校側にとって情報収集の場でもある
 話を戻すが、個別相談は高校側にとって情報収集の場でもある。
 先の浦高の例でも、マラソンや水泳に不安を持っている受験生が多いことを察知して、その後の説明会などでは念入りに説明している。

 説明会ではどうしても学校側として言いたいことが中心になる。
 それが受験生・保護者が聞きたいことと合致していればいいのだが、往々にしてすれ違いが起きる。
 そのすき間を埋めるのが個別相談の場である。
 高校側からすれば、自分達が言い足りなかった部分が何かを教えてくれる貴重な機会だ。

 だから、すべての質問は高校側として有り難いものなのだ。
 もしも、「つまらん質問をするな」という態度が少しでも見えたら、そういう学校は警戒したほうがいい。
 絶対受けるなとまでは言わないが、入学後、同様の思いをする可能性が捨てきれない。
 なにせ、目の前にいる先生は、もしかしたら担任になるかもしれないし、授業を受けることになるかもしれない人なのだ。

◆有利にも不利にもならない
 こんな質問をしたら、入試で不利になるのではないか。
 そんな心配をする受験生がいる。
 
 が、それは杞憂である。
 個別相談と実際の入試とはまったく関係がない。
 合否に及ぼす影響はゼロである。
 と言うことは、どんなに気の利いた質問をしたとしても有利にもならない。

◆相談事項は準備しておく
 個別相談には時間制限がある。
 限られた時間を有効に使うために、あらかじめ質問・相談事項は準備しておくべきだ。
 出来ればメモを用意して行く。

 そのメモは、こっそりチラ見するのではなく、堂々と机に広げたほうがいい。
 これは聞き逃しを防ぐためである。

◆親はちゃんとした服装で行け
 どんな服装をして行こうが、それが合否に響くことはない。
 中学生は普通、制服だろうが、問題は親だ。

 スーパーに買い出しに行くのか。
 バーベキューにでも行くのか。

 別に正装しろとまでは言わないが、場に相応しい装いというものがあるだろう。
 息子や娘の将来に関わる大事な場面という自覚があれば、相応の身なりが思い浮かぼうというものだ。
 
 このことは受けて立つ高校側にも言えることだ。
 今どきのことだから、授業時の服装などは結構フリーだ。
 しかし、ここは場面が違う。
 授業の一時間一時間に人生はかかっちゃいないが、ここは若者の将来がかかった場面だ。

 私立は最低限のドレスコードを設けている場合もあるが、公立は自由奔放だ。
 まあ、それでも結構だが、私のような100%純粋昭和人間は、形にもこだわるのである。
 せめてジャケットは着ようじゃないか。