令和7年(2025年)も半分が終わった。
 年月が短く感じられる現象は「ジャネーの法則」と言われる。
 人は年齢を分母として1年の長さを感じるのだと説明されている。
 
 なるほど。
 たしかに子供の頃、1年は早いなとしみじみ感じたことはなかった。
 ただしこの法則、科学的には検証されていないという話もある。
 

 NHKの「チコちゃんに叱られる」では、「大人になるとあっという間に1年が過ぎるのはなぜ?」という質問に対し、「人生にときめきがなくなったから~」と答えている。
 これも一理ある。
 大人になると毎日同じ作業の繰り返しで、ドキドキがない。初めての経験というものが少なく、前に同じことやよく似たことをやっている。だからワクワクしない。トキメキがない。
 ということは、過去に経験したことがないことをやれば、もうちょっと時間の経過が遅く感じられるということだ。
 ただまあ、理屈は分かるが、年寄りは初めてのことなんてやりたくないんだな。

 実際の時間(物理的時間)と、自分が感じる時間(心理学的時間)がほぼ釣り合うのは19歳~20歳くらいという説がある。
 これが正しいとすれば、大人はみんな実際よりも1年を短く感じ、子供はみんな実際より1年を長く感じる。
 そこで、ある研究者は、子供と付き合い、子供と一緒に行動することを勧めている。
 かれらはとんでもない発想はするし、予測不可能な行動はするしで、一緒にいればハラハラドキドキの連続だ。こりゃあ、心がトキメキそうだ。

 さて、そう考えると、学校や塾の先生はいいな。
 毎日子供と付き合っている。
 皆さんそれなりの年齢に達しているから時間の経つのは早いと感じていると思うが、世間一般の大人に比べれば、子供との付き合いでハラハラドキドキが多い分だけ、時間の経過を長く感じている。

 残り半年。
 あっという間だったねとなるのは仕方ないとして、結構いろいろあったよねと言ってみたいものだ。