埼玉県立高校の再編問題。対象校(飯能・飯能南)の地元である飯能市長が撤回要求、同市議会も撤回要求決議。またもう一方の対象校(児玉・児玉白楊)の地元・本庄市議会も慎重審議を求める意見書を提出。さらに昨日の県議会6月定例会では、秋山もえ議員(共産)が一般質問の中で撤回を求める声が多数上がっていることについて質した。

 政治家の皆さん。本気でやってます?

 地域のために本当に高校を残したいなら、方針案が出る前に行動しないと。
 何の前触れもなく突然にみたいなことを言っているようだが、再編整備の大綱は1年前に出てますよ。それを見れば、どこが再編の対象になるか素人だって分かる。

 地元のために働いてますアピールをするなら、結論が出る前にしましょう、って話だな。
 じゃあ、次はどこになるの?
 だから言ってるでしょう。数字を見なさいよ、数字を。
 県教委だって適当にやってるわけじゃなく、根拠があるわけだよ。主には数字という根拠が。

 まずは1学年定員200人以下の学校が対象になるね。
 上尾橘・岩槻北陵・小川・桶川西・越生・川越初雁・北本・鴻巣女子・狭山清陵・庄和・白岡・新座・蓮田松韻・鳩山・羽生第一・日高・松伏・妻沼・八潮・和光
 普通科で言うと以上が200人募集。ただし、越生は美術科、鴻巣女子は保育科・家政科学、鳩山は情報管理科、松伏は音楽科を合わせた人数。

 規模がデカイ学校は影響が大き過ぎてつぶせない。ちっちゃな学校の方が影響は少ない。
 で、もともと定員が少ない上に、その定員さえ集まらず、追加募集をしている学校は分が悪い。

 上記のうち31年度入試で追加募集を行った学校は次のとおり。
 上尾橘・岩槻北陵・越生・川越初雁・北本・蓮田松韻・鳩山・妻沼・八潮
 関係者の皆さん、頑張るならいまのうち。

 今回、第一次方策では、北部と西部が対象になったので、次はバランス上、それ以外の地域と考えるのが普通。となると、候補はさらに絞られる。
 上尾橘(県央部)・岩槻北陵(さいたま市)・北本(県央部)・蓮田松韻(利根)・八潮(東部)
 岩槻北陵は、同じ岩槻区内の岩槻商業も募集では苦戦しているので、2つ合わせて新校という案があるね。
 さいたま市内に浦和商業・大宮商業・岩槻商業と、商業学校3つは要らんだろう、というのは個人的意見。どこか一つ空いたら跡地を私立に譲ってくれんかな。

 北本は市内唯一の高校だが、上尾市には上尾・上尾鷹の台・上尾南と他に3校あるので上尾橘は分が悪い。桶川市に桶川・桶川西、八潮市に八潮と八潮南とそれぞれ2校あるので、このあたりも統合はしやすい。蓮田松韻は、菖蒲と蓮田の2校を再編してできた学校だが、次に再編対象となれば二度目となる。地域的には白岡・宮代が近いが、この学校がなくなると、蓮田市は県立高校が1校もない市となり、そこが難しいところだ。

 想像するに、第一次案が出たということは、すでに第二次、第三次も方向は決まっているはずだ。「では、そちらは第二次ということにして、まずはこちらから」というのが、今回の案と考えるのが自然だ。10年計画をそんな行き当たりばったりで進めるはずがないではないか。他の地域や専門高校については次の機会に。

※追記
 この記事は2019年6月のものである。
 2022年7月14日、第2期再編整備計画案が発表されたので、最新の状況はこちらの記事でご覧いただきたい。

 埼玉県立高校第2期再編整備計画発表、12校が対象