12月20日、京都で全国高校駅伝が開催された。この日私は都内で小規模な会合に出席していたが、出席者のうち二人は京都から来ており、共に自宅前が駅伝コースなのだという。この会合、東京で開かず私の方が京都に行けばよかった。

 大会は世羅高校の男女アベック優勝で幕を閉じた。
 男女で全国優勝するくらいだから私立スポーツ強豪校と思っている人もいるようだが、公立の広島県立世羅高校である。
 青山学院大学駅伝監督・原晋氏の母校だ。

 この後年末年始にかけてバスケット、ラグビー、サッカー、バレーの全国大会が、おそらく開かれるが、公立校が優勝する可能性は極めて低い。
 なお、「おそらく」と書いたのは明日から始まるバスケットウィンターカップに出場予定だった千葉の市立船橋(男)と茨城の土浦日大(男・女)は、コロナ陽性者が出たため協会から出場辞退勧告が出され、それを受け入れる形で欠場という事態に追い込まれたからだ。ここまで努力してきた選手のことを思うと誠に残念なことだ。
 今後、感染拡大状況次第では大会が開催されない可能性も残っており、心配している。

 話を駅伝に戻すが、世羅高校が、男子が10回目、女子が2回目の優勝を果たしたわけだが、男子では3区を走った留学生が4人抜きでトップに立ち、そのまま逃げ切った。女子では最終5区を走った留学生が7人抜きで逆転優勝に導いた。
 共に優勝の立役者はアフリカからの留学生。

 留学生に関しては最長区間である第1区(男子10キロ、女子6キロ)に起用してはならないというルールがある。男子1区は42.195㎞の約4分の1、女子1区は21.0975㎞の3分の1近くを占めているので、ここに力のある留学生が投入されると、レースが決まってしまうからだ。
 今回、世羅高校は、男女とも2番目に長い区間に留学生を配置して優勝した。レースとしての面白みという点からは、留学生が走れる区間をもっと短い区間に限定したほうがいいかもしれない。

 それにしても、留学生は私立の専売特許かと思っていたが、県立高校でもそれが出来ることに驚いた。
 世羅高校は、普通科と生活福祉科と農業経営科の3科から成る学校で、1学年定員はそれぞれ80人、40人、40人、計160人の小規模な学校だ。前年の志願状況を見ると、募集当初段階では定員に達していない。
 と言っても、それと留学生問題とは直接は関係ない。
 一体どういう制度により留学生の入学が可能になっているのか。
 調べたが、よく分からなかった。

 陸上競技部の強化については、学校のみならず町をあげて応援しているようだが、小規模校で町民人口も少ない。そこで資金面ではクラウドファンディングを利用している。
 ↓
 「TOP TO RUN!高校駅伝のルーツ世羅高校駅伝必勝プロジェクト」

 期限は明日までで、目標金額は300万円と設定しているが、今日現在で468万円集まっている。
 ちなみに3万円コースだと「世羅高校カレー」が御礼に貰える。
 
 パッケージデザインがあまりイケてない。
 またまた話がそれるが、「〇〇高校カレー」というのが全国にあって、「東福岡高校男子校カレー」とか「ラ・サール学園カレー」とか「久留米大附設カレー」なんていうのもある。
 しかし、埼玉県民は花咲徳栄高校食育実践科による「アスメシカレー」を食っとけばいい。
 

 話をクラウドファンディングに戻す。
 要するに寄付で、日本でも昔から「勧進」っていうやつがあった。
 こうした寄付の仕組みがネットの普及により、非常にやりやすくなった。
 
 今後、従来型の寄付集めに加え、部活動等の全国参加費用、海外遠征費用などを調達する手段として広まって行くのではないか。
 そう思って、3年ほど前に独自システムを開発したが、今のところ採用校は少ない。ぜひ活用して欲しい(PR)。

 少子化が進むと、学校は受益者負担だけでは資金が不足する可能性が高いので、新たな資金調達ルートを開発しておく必要がある。