さっそく「お問い合わせ」が入った。記事公開後3時間。やはりそういう需要があったということか。
 倍率低下と学校レベル低下との相関についてのお尋ねだったが、とりあえず分かる範囲で返信(回答)した。

 さて、昨日書く予定だったのは、塾取材のレポートだ。
 埼玉新聞が3月中旬、新中3生対象に発行する新聞にインタビュー記事を掲載する。
 スクール21の内山先生(入試情報センター長)に、3年度入試の特徴や4年度入試に向けての対策を聞いた。

 発行前なので詳しい内容は書けないが、印象に残ったいくつかの話題を報告しよう。

◆気持ちを作るのが大変だった
 これはいろいろな先生方から聞いていた。
 勉強はそこそこやっているが、9月頃になっても、どうも受験生っぽくない。
 気持ちが受験生になり切れていない。
 
 1学期のほとんどが臨時休校になり、通常の授業が行われなかった。
 それが大きな理由だが、それだけじゃない。
 修学旅行だったり、部活の大会だったり、その他校内行事だったり。
 そういうものが全部中止になった。

 受験ということだけで考えれば、そこに多大なエネルギーと時間を投入するのは、
 マイナスにこそなれ、プラスになることはない。
 と、思っていたが、いやいや全然そうじゃなかった。

 修学旅行の前はスローダウンするけど、
 「行ってきたら、その後ネジ巻こうね」
 最後の大会がんばろう、
 「でも試合が終わったら、勉強本気だよ」
 と言った具合に、行事やイベントがアクセントになっていた。
 節目になっていた。
 頑張るキッカケになっていた。

 前半、こうしたキッカケがつかめなかったのが、気持ち作れなかった原因の一つではないか。
 やはり行事は大事だね。
 というのが内山先生のご意見。

◆中学校の先生方がよく頑張ってくれた
 これだけ授業がつぶれて、進度がメチャクチャになって大丈夫か。
 と思ったが、中学校の先生の先生がものすごく頑張ってくれた。
 たぶん、塾だけでは今年の大きな遅れは挽回できなかっただろう。

 内山先生はさいたま市内の教室を担当しているそうだ。
 近々さいたま市教委の細田教育長の所に取材に行くので、このことは伝えておこう。

 長引く臨時休校で、公立中学校の弱点があらわになった。
 その一方で、学校が果たしてきた重要な役割に改めて気づかされた。
 そんな一年だったと言えよう。

 ほかにも興味深いお話をたくさん伺ったが、それは新聞紙上で。