皆さんは「静美食」という言葉を知っているか。「整備職」ではないぞ。飛行機や自動車など乗り物とは関係ない。
 「せいびしょく」。
 造語なので一発変換はできない。
 この造語については大野元裕・埼玉県知事が県のサイトや個人サイトで説明している。

 以下、大野もとひろオフィシャルサイトからの引用(太字は梅野による)。
 これは、書道家の宮田天風(てんぷう)さんから御提案をいただいたものですが、日本は古くから礼儀を重んじる国であり、食事をする時は静かに作ってくれた人や食材に感謝するという慣習がありました。
 その気持ちを改めて思い起こし、静かに食材の味を楽しみ礼儀良く美味しく食べる、このことを「静美食」という言葉で言い表しています。
 日本古来の伝統を受け継ぎながら今を生きる私たちに知恵を授けてもらえたものと思います。
 ぜひ「静美食」を合言葉に、食事を楽しんでください。
 以上、引用おわり。

 なるほど。
 小池百合子都知事が横文字を連発するものだから、こっちは和風で対抗しようというわけか。
 その発想はいい。
 横文字使わせたら小池都知事に敵う者はいない。

 1月の終わりごろから使われ始めていたようだが、私は最近まで知らなかった。
 深く反省している。
 
 「マスク飲食」、「個食」、「黙食」。
 これらはよく聞くし、だいぶ浸透しているようだが、残念ながら「静美食」は広まっていない。

 そこで、何とか広めようとした埼玉県(知事)は、今般の蔓延防止重点措置に関わる県民へのお願いの中にも、ねじ込んできた。

 【飲食の際は、昼夜を問わず「マスク飲食」「黙食」「個食」「静美食」「ランチの時もマスク」を徹底すること】

 埼玉県民の皆さん、特にさいたま市・川口市の市民の皆さん。
 日本で唯一。私たちだけが、静かに食材の味を楽しみ礼儀良く美味しく食べることが求められているのだ。
 どうだ。嬉しいだろう。誇らしいだろう。

 ガツガツ食うな。食材の味を楽しめ。そうすれば感染が防げる。
 礼儀良く食え。「いただきます」と手を合わせてからだ。そうすれば感染が防げる。
 不味いものでも美味しくいただけ。そうすれば感染が防げる。

 埼玉県で感染者が減らないのは、俺たち県民が、食材本来の味を楽しまず、マナーをわきまえない恥ずかしい食事態度であったからだ。
 マスク飲食や個食や黙食は守っていたが、「静美食」が欠けていたのだ。

 いいか。もう一度言う。
 これは感染症対策なのだ。
 埼玉県(知事)がそう言っている。

 ま、悪いことじゃないから今晩から、そうするよ。