首都圏公立高校入試は、今日明日がピーク。
 すでに神奈川県は2月14日に終了している。
 今日21日は東京都の学力選抜に基づく選抜と千葉県の第1日目。
 明日22日は千葉県の第2日目と埼玉県の学力検査。
 全国を見渡せば3月入試が多い中、首都圏は非常に早い。

 かつては「前期・後期」や「推薦・一般」など2回制の入試が主流だったが、現在、埼玉:神奈川・千葉は基本的には学力検査中心の1回制になっており、東京だけが「推薦・一般」の2回制をとっている。
 埼玉と千葉は隣接県協定を結んでおり、地域によって相互に受験することが可能だ。
 したがって、埼玉県東部地域の中学生の中には、今日行われた千葉県公立入試を受けた人もいるだろう。

 千葉県公立は埼玉と同様、基本的には学力検査一回勝負の入試なのだが、5教科を2日がかりで実施する。
 1日目が英語、数学、国語の3教科、2日目が理科、社会の2教科。
 また、2日目には、学校設定検査も行われる。多くは面接・自己表現などを実施するが、県千葉・千葉東・東葛飾といったトップ校は「思考力を問う問題」と称する事実上の学力検査を実施する。
 国語では聞き取り問題(放送による)が出題される。
 英語の試験時間は60分である。
 埼玉と同じく、記述・論述問題も一定量出題される。
 出題内容はともかくとして2日がかりというのは、体力的にも精神的にも結構きついのではないか。

 東京都立は前述のように推薦入試と一般入試の二本立てで、すでに推薦の方は1月中に終了している。
 合否に与える影響は限定的だが、4年度から英語スピーキングテストの結果を選抜資料に加えた。
 採点ミスを防ぐという観点から、記述問題はごく一部で、記号選択問題中心の問題構成となっている。
 日比谷・西・国立などトップ校10校ほどが、英数国に関しては自校作成問題と称する難易度の高い問題を課している。
 埼玉県における学校選択問題に近いイメージだが、それより手ごわい問題だ。

 神奈川県公立も共通選抜と呼ばれる学力検査中心の一回勝負だ。
 学力検査の出題は徹底した記号選択で、理科・社会などは記述が一問もない。
 (だから簡単というわけではない)
 横浜翠嵐や湘南など上位校では、5教科以外に特色検査と呼ばれる教科横断型の試験を課している。

 かなり大ざっぱに書いたが、以上が首都圏の公立入試だ。
 それぞれ特徴があるようだが、トップ校の入試レベルを上げたいという思いは共通してあるようだ。
 埼玉にも学校選択問題という制度があるが、やや手ぬるいという印象だ。

 首都圏及び関東各県(群馬・栃木・茨城)の入試問題については、東京新聞のサイトが非常に便利だ。
 最新情報だけでなく過去10年分も見られるという有難いサイトだ。

 首都圏公立高校入試 問題と正答

 明日の埼玉県公立の試験問題や採点の手引き(正答)などは下記サイトで即日発表される。

 令和5年度埼玉県公立高等学校入学者選抜に関する情報

 埼玉新聞社の中学生向け受験サイトでも解説記事などが即日掲載される。

 埼玉新聞社「高校受験ナビ」

 その他、各塾がYouTube動画などで問題解説などを配信するものと思う。