埼玉県教育委員会は8月28日、令和5年3月高等学校卒業者の進路状況調査(速報)の結果を発表した。
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 「令和5年3月高等学校卒業者の進路状況調査(速報)」について
 
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 高等学校卒業者の進路状況調査

 公私立各校の詳しいデータも知りたいところだが、今回は全体集計なので、そこまでは出ていない。
 高校ごとの最終結果は来年まで待たなければならない。

◆大学等進学率は過去最高
 県内の高校卒業者(公私立合わせて)は、前年度比1,607人減の5万2,446人だった。
 このうち、大学等進学率は、前年度より1.2ポイント上昇し、64.6%であった。
 これは1979年(昭和54年)の調査開始以来、最高値である。
 なお、「大学等」とは、大学、短大、その他(通信・別科・専攻科)を合わせたものである。
 その内訳は、
 大学  3万3774人
 短大  1613人
 その他 122人
 となっている。

 専修学校等進学・入学率は、前年度比1.2ポイント減の19.9%(人数では1万440人)だった。
 また、就職者総数の割合は10.5%で、前年度より0.4ポイント低下し、調査開始以来の最低値となった。

◆大学等進学率、私立83%・公立56.9%
 公立全日制卒業者は3万4449人で、そのうち1万9587人(56.9%)が大学等に進学した。
 それに対し、私立全日制卒業者は1万6913人で、そのうち1万4031人(83.0%)が大学等に進学した。

 公立と私立で大学等進学者の人数、割合に大きな開きがあるのは、全日制私立の大多数が普通科校であるのに対し、全日制公立には職業系の専門高校(学科)も含まれていることも一因だろう。卒業者総数に占める就職者の割合は、公立が14.4%であるのに対し、私立は僅か1.3%である。
 が、このことを差し引いても、大学に現役進学するなら私立という世間一般の評価は、数字的にもはっきり現れていると言えよう。

◆国公立は公立2103人、私立1040人
 現浪合わせた国公立大学進学者は3150人だった。
 その内訳は、
 全日制公立 2103人(国立大学1737人、公立大学366人)
 全日制私立 1040人(国立大学871人、公立大学169人)
 全日制国立 7人(国立大学5人、公立大学2人)
 となっている。
 
 国公立進学者数では公立高校が私立高校を倍近く上回っている。
 高校数の違いもあるが、公立高校には国公立進学者200人超えの浦和、大宮をはじめ、コンスタントに100人を超える浦和一女、春日部、川越、川越女子、熊谷、越谷北、不動岡、市立浦和などがあるのに対し、私立の100人超えは栄東、開智、大宮開成など数校にとどまっていることも一因だろう。
 ただ、国公立大学進学者が増えた方がいいのか、早慶など難関私大が増えた方がいいのかは、一概には言えない。

 以上、今回は簡単な報告である。