第1回進路希望調査について。どこかしらそれを話題にしている学校があるかもしれない。
 そう思って公立ホームページを一巡してみた。
 今のところ、取り上げている学校は一校だ。
 いずみ高校。

 第1回志願倍率発表(10月31日 いずみ高校HP)

 進路希望調査結果は、受験生にとっては大きな関心事であろう。
 30日、県の発表から数時間後、埼玉新聞社高校受験ナビでニュースを発信したが、通常よりもかなり多いアクセスがあったという。
 このブログも普段、閲覧数はほぼ一定しているが、希望調査がらみの記事を配信した途端、PV数が急増した。
 これらからも受験生・保護者の関心の高さが伺える。
 そういう意味で、各学校からも何かしら言及があっても良いのではないかと思った次第だ。

 いずみ高校は今回、生物系1.46倍(前年同期1.71倍)、環境系1.13倍(同1.07倍)であった。
 同校は、入試時において学科を特定しない「くくり募集」という方式をとっている。
 入学後、2年次から、生物系は「生物生産科」「生物サイエンス科」「生物資源化学科」の3学科に、環境系は「環境デザイン科」「環境サイエンス科」「環境建設科」の3学科に分かれる。

 当該記事の中で、「今年は説明会をやっていても、昨年ほどの勢いのようなものは感じていなかったので、ほぼ予想通りですが、嬉しい倍率になったと感じています」とある。
 よく分からないが、集まった受験生から「勢いのようなもの」を感じなかったという意味なのか。
 だとしたら、これを読んだ説明会参加者はちょっとガッカリだろう。

 「予想通り」はいいとして、「嬉しい倍率」はやや微妙だ。
 学校側の正直な気持ちなのだが、受験生としては「嬉しくない倍率」なのだ。
 表現はもう少し配慮したほうがいいだろう。

 「南部地区で農業関係の学校は本校だけですので、施設面を見てもとても良い学校だと思っています
 北部 熊谷農業・秩父農工科学・児玉
 東部 杉戸農業・羽生実業
 西部・川越総合
 南部・いずみ
 こんなラインナップ。なので、たしかにここだけ。
 現役教員時代、近所の学校に勤めていてバス通勤する際は目の前を通っていた。
 当時は与野農工だった。
 なお、同校は「大宮駅西口から一番近い県立高校」と謳っている。
 大宮光陵・大宮南や大宮武蔵野よりも近いぞという意味だと思う。

 「今回の発表はあくまでも人気投票のような意味合いがあるので、今後の動向は正直読むことができません
 そういう面も無くはない。
 しかし、考えに考え抜いた結果、確たる意志をもってこの学校を第一希望と書いた受験生は、人気投票と言われてどう思うかだ。
 ここも、もう少し注意深く表現しよう。

 「今後の動向は正直読むことができません」は、その通りだし、この表現しかないだろう。
 5年度入試(昨年)は、同校としてはこれまでにない高倍率で本番を迎えた。
 それまで本番では両系とも1.05~1.10程度で推移してきたが、昨年は生物系1.24,環境系1.27だった。
 受験生には申し訳ないが、学校側としては今の倍率を本番まで維持したいところだろう。

◆うちの学校のInstagram?そんなの知らんけど
 いずみの話が出たところで、もう一つ農業ネタ。

 今日、県庁東門前で花時計の植栽が行われていた。
 この植栽は、農業系の県立高校生が順番で行っている。
 前回(今年5月)の担当は杉戸農業だった。

 今回の担当は羽生実業・園芸科だ。
 朝から先生の指導の下、県庁担当職員らと共に一生懸命作業に取り組んでいた。
 総合実習という科目の授業の一環だ。
 (作業中の写真しか撮れていないので、別の機会に完成写真を載せようと思う)

 せっかくなので指導中の先生に少しお話を聞いた。
 通りがかりのジジイの質問に、優しく丁寧に答えてくれた。
 専門高校の先生には、こんな感じの人は多い。

 で、最後に一言。
 「羽生実業のInstagram、フォローさせてもらっています」と言ってみる。
 先生のお答え。
 「なんかあるみたいですね。私、そういうの全然関心ないですけど、熱心にやっている人はいますね」

 広報担当の先生方、ここですよ。
 インナー広報の不足。
 外部への発信に熱心なあまり、ついつい内部への発信が疎かになってしまう。

 「募集? って、なんだよ。入ってきた生徒を一生懸命面倒見るのが我々の仕事だろうが」
 「広報? 我々は営利目的の企業じゃないんだよ」

 おっしゃる通り。

 が、こういう方々も含めてファンを増やして行くのが広報のお仕事。
 こういう方々に積極的な協力を期待してはいけない。
 「+(プラス)」になってもらわなくていい。
 「-(マイナス)」じゃなければ上出来。
 マイナスをプラスに持って行こうとするから苦労が増すわけで、「±ゼロ」で十分。

 学校の先生は、「みんなで等しく頑張る」を理想としがちだが、そんな世界は学校以外には存在しない。
 これはこの人、あれはあの人、と、それぞれの分野に死ぬほど頑張る人がいて、それで組織は回っている。

 「いつも見てもらってありがとうございます」
 広報の実働部隊以外は、それが言えれば100点。
 せめて、そのあたりまでは持って行こう。
 
 動画撮っといて、と言っても無理だと思うから、私が撮って発信しておいたよ。