本日は、令和7年度倍率が過去6年(平成31年度~令和6年度)の最高倍率を上回った学校を調査した。
つまり自己ベストを更新した学校である。
平成時代にさかのぼれば、もっと高倍率の年があったかもしれないが、入試をめぐる環境は年々変化しているので、あまり昔の話を持ち出しても仕方ない。
なお、ここでは示す倍率は、志願先変更後の確定倍率である。今後取り消しなどもあり、受検当日倍率は多少変化するだろう。また、予定を超える合格者を出した場合、事後的な倍率は変化するだろう。
◆ベスト倍率を更新した学校(普通科)
数字は左側が過去6年間の最高倍率、右側が今年度(令和7年度)倍率。
更新幅が大きい順である。
杉戸 1.20→1.33 +0.13
鳩ヶ谷 1.26→1.37 +0.11
大宮北 1.39→1.48 +0.09
浦和南 1.47→1.55 +0.08
朝霞 1.28→1.35 +0.07
大宮東 1.09→1.16 +0.06
浦和東 1.27→1.32 +0.05
不動岡 1.33→1.35 +0.02
これらの学校を受ける生徒は、この7年間で最も激しい戦いに挑むことになる。
杉戸は過去6年間平均が1.04倍で、令和3年度は0.91倍と定員を割っていた。昨年に続き2年連続でベスト更新。
鳩ヶ谷は過去6年間平均が1.21倍で、1.3倍を超えたことがなかった。
大宮北は過去6年間平均が1.21倍で、最低は平成31年度の1.00倍である。昨年に続き2年連続でベスト更新。
浦和南は過去6年間平均が1.36倍であり、最低は令和3年度の1.21倍である。1.5倍台は初めて。
朝霞は過去6年間平均が1.13倍であり、最低は令和4年度の0.98倍である。1.3倍台は初めて。
大宮東は過去6年間平均が1.00倍で、最低は令和4年度の0.88倍である。令和3年度0.94倍、令和6年度0.97倍と6年間で3回の定員割れを経験している。
浦和東は過去6年間平均が1.15倍で、最低は令和3年度の1.03倍であり定員割れの経験はない。1.3倍台は初めて。
不動岡は過去6年間平均が1.29倍と安定している。平成31年度と令和6年度の1.33倍を上回りベスト更新。
昨年度はベスト更新が12校あったが、今年度は8校にとどまった。
なお、以上のほか、大宮(1.51)、川越(1.47)、志木(1.26)がベストタイを記録している。
◆ベスト倍率を更新した学校(専門学科・総合学科)
専門学科は募集定員が40人(多くても80人)という場合が多い。
そのため倍率が大きく動きがちである。
あくまで参考程度に見ていただこう。
大宮東・体育 1.19→1.30 +0.11
越谷総合技術・食物調理
1.20→1.30 +0.10
越谷北・理数 1.98→2.05 +0.07
新座総合技術・食物調理
1.20→1.23 +0.03
越谷総合技術・電子機械
1.03→1.05 +0.02
狭山経済・会計 1.01→1.03 +0.02
狭山経済・流通経済 1.04→1.05 +0.01
大宮東・体育は過去6年間平均が1.10倍であり、令和4年度には0.99倍と定員割れも経験している。令和2年度の1.19倍がこれまでの最高で、今回は1.2倍台を飛び越えて1.3倍台を記録した。
越谷総合技術・食物調理は過去6年間平均が1.01倍。令和2年度、4年度、5年度と過去6年間で3回の定員割れを経験している。
越谷北・理数は過去6年間平均が1.62倍で、最高は令和5年度の1.98倍。
新座総合技術・食物調理は過去6年間平均が1.10倍で、最低は平成31年度の1.00倍。
越谷総合技術・電子機械は過去6年間平均が0.88倍で、令和2年度から6年度まで5年連続定員割れだった。
狭山経済・会計は過去6年間平均が0.79倍で、令和2年度から6年度まで5年連続定員割れだった。
狭山経済・流通経済は過去6年間平均が0.89倍で、令和4年度の1.04倍以外はすべて定員割れだった。なお、狭山経済は情報処理科も1.09倍となっており3学科とも1倍を超えた。商業系学科を複数持つ学校は9校あるが、すべて1倍超えは市立川越と狭山経済のみである。
昨年度はベスト更新が10校あったが、そのうち熊谷西・理数、春日部東・人文、越生・美術、浦和商業・商業、熊谷農業・生活技術の5校5学科は今年度は一転して定員割れである。普通科ではこのようなケースはほとんど見られないが、募集人数の少ない専門学科ではあり得ることだ。
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