久喜高校の塾説明会に行ってきた。
 参加者は15人くらいだったと思う。
 久喜駅からは15分はかからない(学校発表は12分)。
 私の感覚では駅から近い学校だ。長い人生で、駅から10分などという便利なところに住んだこともなければ勤めたこともない。12~13分を遠いと言える生活をしている人がうらやましい。

 この学校の塾説は他校と違い、最初10分程度の校長挨拶があり、そのあとすぐに授業見学となる。
 ひととおり説明が終わってから希望者は授業見学をどうぞという学校が多い中、異色と言える。私立学校などはそもそも授業見学を組み込んでいない学校もあるからいかにも公立らしい説明会だ。
 私自身は、先生の教え方や生徒の学ぶ姿勢を見たいほうだから、しっかり授業見学の時間を取ってくれるのはありがたい。ついでに校内設備なども見られるのもよい。

 校内設備と言えば、この学校、全普通教室プラス特別教室に電子黒板が配備されている。県の教育環境整備基金という寄附金集めのシステムを使って資金調達したのだが、実質は卒業生からの寄附である。大勢から集めたのではなくお一人がほぼ全額をポンと出してくれた。100年を超える伝統校だとこういうこともあるのだろう。

◆1回目は10年連続1倍に届かず
 ここ10年の第1回希望調査倍率は以下のとおりである。
 平成28年 0.78
 平成29年 0.82
 平成30年 0.65
 平成31年 0.84
 令和02年 0.94
 令和03年 0.81
 令和04年 0.97
 令和05年 0.90
 令和06年 0.87
 令和07年 0.85
 と、こんな具合なのだが、ある意味見事な数字だ。
 何かの拍子に1倍を超える年があっても良さそうだが、そういう突発的な事態は起こらず、絶対に1倍を超えることがない。

 もう少し倍率を上げようじゃないという声が上がっても良さそうなものだが、あまりそういう声は出てこない。なぜなら最終的には1倍を超え、定員割れにはならないからだ。
 令和7年度も最終的には、278人募集に対して307人が受験し倍率は1.10倍。実際には少し多めに283人の合格者を出し事後倍率は1.08倍だった。
 下手に1回目で高倍率が出てしまうと、本番に向けて回避に向かう受験生が多くなり、最終的に定員を割ってしまう危険性もあり、このあたりが難しいところだ。

 ただ、こうして塾説明会まで開いているところをみると、1回目調査からしっかり倍率を出して行こうという方向では動いているようだ。
 1回目調査で320人程度(倍率にして1.15倍)の希望者が集められれば多少の目減りはあっても最終的に定員を割ることはないだろう。徐々に志願者が増えて行くパターンから、徐々に志願者が減って行くパターンに転換できるかどうか。