6月13日、令和8年度埼玉県公立入試の募集人員が発表された。
 中学校卒業予定者数の減少に伴い、いくつかの学校で募集人員が削減された。
 定員減の学校は12校だ。
 高倍率校はなく、どちらかというと募集で苦しんでいる学校が多い。

 仮に8年度も、7年度入試の最終的な志願者数(志願先変更後の人数)と同数の出願があった場合、倍率はどうなるのだろうか。
 今回はそれを計算してみた。
 (分母を入学許可予定者数ではなく募集人員として計算)

●上尾橘(160人→120人) 
 R7 62/160 0.39倍
 R8 62/120 0.52倍
 募集40人減でも倍率は0.5倍にとどまる可能性。

●大宮武蔵野(240人→200人)
 R7 246/240 1.03倍
 R8 246/200 1.23倍
 240人募集でも定員を充たしているので40人減ならば余裕で上回りそうだ。

●桶川西(160人→120人)
 R7 100/160 0.63倍
 R8 100/120 0.83倍
 かなり上昇するがそれでも1倍に届かない可能性。

●川越西(320人→280人)
 R7 328/320 1.03倍
 R8 328/280 1.17倍
 320人募集でも定員を充たしているので40人減なら余裕がありそうだ。

●北本(160人→120人)
 R7 96/160 0.60倍
 R8 96/120 0.80倍
 募集40人減でも倍率は0.8倍にとどまる可能性。

●熊谷(320人→280人)
 R7 335/320 1.05倍
 R8 335/280 1.20倍
 志願者が昨年並みであれば最終倍率は1.20倍となり全県普通科平均(1.16倍)を上回ることになる。
 昨年、第1回希望調査は希望者304人で倍率は0.96倍だった。定員280人で再計算すると1.09倍だ。
 第1回希望調査の全県普通科平均は1.28倍であったから、定員280人でこれをクリアするには358人が必要である。

●熊谷女子(320人→280人)
 R7 323/320 1.01倍
 R8 323/280 1.15倍      
 志願者が昨年並みだと最終倍率は1.15倍で全県普通科倍率(1.16倍)に僅かに及ばないことになる。
 昨年、第1回調査では希望者261人で倍率は0.82倍だった。これだと定員280人で再計算しても0.93倍にとどまる。
 40人減でも定員割れという事態は避けたいところだ。

●蓮田松韻(200人→160人)
 R7 158/200 0.79倍
 R8 158/160 0.99倍
 直近の3年間、最終志願者は(122人→152人→158人)と僅かずつだが増えている。
 志願者が昨年並みで、定員が160人になれば定員割れが回避できる可能性がある。
 第1回調査の倍率は、R5年0.30倍、R6年0.42倍、R7年0.53倍と確実に上がっている。
 40人減になったことで第1回調査倍率は0.6倍台に上がる可能性が高いが、できれば0.7~0.8倍台に上げておきたい。
 そうすると最終的な定員割れ回避の可能性がさらに高まってくる。

●草加西(280人→240人)
 R7 314/280 1.12倍
 R8 314/240 1.31倍
 元々240人の学校だが昨年のみ40人増の280人となった。
 それでも最終的には314人を集め定員を割ることはなかった。

●ふじみ野・普通(160人→120人)
 R7 140/160 0.88倍
 R8 140/120 1.17倍
 ここ2年間は160人募集が続いたが、それ以前は120人募集だった。
 120人募集なら定員割れはないと予想されるが倍率を見て動く志願者が多いので油断はできない。

●岩槻商業・商業(80人→40人)
 R7 42/80 0.53倍
 R8 42/40 1.05倍
 ここ3年間は定員の半分程度しか集まらない厳しい状況が続いている。
 今後、商業科の人気は下がる一方なので情報処理科の方である程度人数を確保する必要がある。

●小鹿野(120人→80人)
 R7 29/120 0.24倍
 R8 29/80  0.36倍 
 募集40人減でも倍率は0.5倍以下にとどまる可能性。

 昨年度の数字をそのまま当てはめただけなので、実際にどうなるかは分からない部分が多い。
 募集定員を減らしても「やっぱり定員割れ」という学校が少しでも減ってくれればと思う。