花咲徳栄高校の1・2年生対象学校説明会に行ってきた。
 生徒向け説明会でありながら、教育関係者枠を設けている場合もあるが、今回はそれはない。取材申し込みしての参加である。
 9時開始。説明会としては早い始まりだ。
 主な内容は次のとおり。
 ・校長挨拶
 ・生徒プレゼン
 ・学校・学科説明
 ・校内見学 

 最近ようやく、この時期に説明会を実施する学校も増えてきたが、まだ「やって当たり前」の域には達していない。
 私としては、「やって当たり前」に、なって欲しい気持ちが半分、なって欲しくない気持ちが半分といったところだ。
 この時期の説明会は、高校側にとって意味があることは昨日も書いたとおりだが、どこの学校でもやるようになると差別化がしづらくなる。「やって当たり前」になって欲しくない気持ちが半分ある理由はそこだ。

 1・2年生を対象とする説明会の狙いは、種まきであり、ファンづくりである。
 3年生になる前にやって来る中学生は、たしかに進路意識は高い。
 けれども、受験を「自分事」として捉え切れているかというと、そこまでは行っていない。つまり、第一志望校は白紙の状態。
 ということになれば、高校側の狙いは、まずは自校の名前を「第一希望校リスト」の中に入れてもらうことになる。

 では、そのためにどうするか。

 「なんだか楽しそう」
 「高校ってすごいな」

 そんな印象を持ってもらうことだ。
 ここに失敗すると、リストから外され、二度と来校してもらえない。

 具体的には、第一に施設設備で圧倒する。
 だだっ広いグランドがあって、蔵書4、5万冊の図書館があって、快適な自習スペースがあって、メニュー豊富な食堂やカフェテリアがあって、理科の科目ごとに実験室があって、ついでに自動販売機があって、アイスも売ってて、今日の花咲徳栄で言えば、なんと校内にコンビニまであって、と、中学生にとって驚くことばかりだ。
 それで、「やっぱ、高校ってすごいわ」となる。

 第二に「かっこいい先輩」を登場させる。
 この場合、かっこいいは、もちろん見てくれのことではない。
 高校生活をエンジョイしている姿がかっこいい、ということだ。
 「なんだか楽しそうな」高校生活。
 これは、先生方がどれほど言葉を尽くしても伝えきれないものだ。

 先日行った大宮開成高校も、今日の花咲徳栄高校も、先輩プレゼンあり、施設見学ツアーありと、ポイントをはずしていないのはさすがだ。
 両校とも、入試に関しては一言も触れていない。この時期の中学生・保護者が何を求めているかをよく分かっている。

 結論。
 早期の説明会では、「教員が一方的に話す時間を減らし、生徒の姿を見せる時間を増やす」ことが大事。中学生にとって、数年後の自分をイメージさせるのは、教員の言葉ではなく、少し年上の先輩の姿なのである。