敵情視察のすすめ。本日は主に学校の募集広報担当者向け。
 たまにはよその学校も見に行きましょうよという話なのだが、敵情というのがどうもよろしくない。
 公立と私立はライバル、私立同士もライバル。そういう関係にあるのだが、一方では共に地域の教育を担う同士あるいは仲間でもある。
 競争と協調。
 これは何度も私が使ってきた言葉だ。

 私はかつて公立の教員であり、今は商売上、私立や民間(塾)とのつながりが強い。こういう立ち位置にいると、時に私立の人から公立びいきと非難され、逆に公立の人からは私立びいきと非難される。
 「お前はどっちの味方なんだ」

 だから言ってるだろう。
 正義の味方、じゃなかった、先生の味方だ。
 私立だろうが、公立だろうが、塾だろうが、先生を応援するのが私の仕事だ。

 で、話を元に戻すが、ただでさえ多忙な中、よその学校にまで顔を出す余裕はないという実情は分かるが、それぞれの学校は、みんないい仕事やってるんだね。だから、お互い、いい仕事は取り入れたほうがいい。その方が、全体の成長は早い。
 真似たとか、パクったとか、けつの穴の小さいこと言ってるんじゃない。参考にさせていただきましたでいいではないか。

 私はA校に行ってB校の悪口を言い、B校に行ってC校の悪口を言いとか、そういう下品な真似はしないんだ。そりゃ、どんな学校にも問題点はあるが、それを他校に言いふらしてどうする。文句があったら本人に言えばいいだけの話じゃないか。

 いいことは言いふらすよ。
 あの学校はこんなことをやって成果を上げているとか、こういうやり方には感心したとか、そういう話はする。すると中には、「どうせ、うちはダメですよ」と素直に聞けない連中もいるが、大丈夫、よそに行ったときは、あなたの学校をほめたたえているんだよ。

 こっそり行かずに、「勉強させてもらいに来ました」。
 少なくとも埼玉県内の学校同士では、こういう感じでできればいいなと思っている。