あと数週間で消費税率が上がるというのに、それにしては関連ニュースが少な過ぎないか。気のせいなのか。
 韓国関連のニュースは相変わらず多く、もちろんこれは経済ニュースの側面もあるのだが、直ちに国民生活に影響を及ぼすほどではない。

 なぜ消費税が盛り上がらないのか。

 国民の増税慣れ。
 消費税は3%、5%、8%と小刻みに上がってきた。4回目となれば「またか」という気持ちにもなる。しかも、何度か延期してきたので、「今回は仕方ないだろう」という気分にもなる。
 だが、これが正に財務省の手なのである。少しずつ慣らして行く作戦。

 あえて話題にしないマスコミ。
 なぜか新聞に軽減税率が適用されるのだが、消費税を取り上げれば、「なんで新聞が特別扱いなのよ」という声が高まるのは必至だから、なるべく消費税には触れたくない。
 と、思っているところに、うまい具合に日韓両国にさまざまな問題が湧いて出ているから、どんな小さなことでも取り上げて、国民の目を消費税からそむけようという作戦。

 国民の内政に関する不満を、外交に目を向けさせることで解消ないし緩和させようという作戦は、洋の東西を問わず昔から行われてきたことである。
 少子化のことも、高齢化社会のことも、年金のことも、子育てのことも、落ち着いて考えてみれば、全然解決してないわけだ。
 韓国叩くのもいいが、NHKをぶっ壊すのもいいが、もうちょい日本の将来を考えてみないといかんだろう。

 ついつい面白がって、そっちばかり見てしまう自分を反省しているわけである。
 長い人生を生きてきて、いろんな経験をし、たくさんの苦い経験をしてきた年寄りは、真っ先にそのことに気づき、世の中に向かい警鐘を鳴らさなくてはいかん。