新幹線を利用する場面があったので今回は「スマートEX」というやつを使ってみた。ふだん電車に乗る時と同じようにSuicaをかざすだけのチケットレス。みどりの窓口や自動券売機に並ぶ必要がなく、これは便利。
 セブンイレブンで楽天ペイが使えるようになり、楽天家、ではなかった楽天派の私は大助かり。

 というような変化が10月に入って起こったが、消費税アップの実感はまだない。まあたった2日だし、コンビニで軽減税率対象である弁当や飲み物を買う程度だから、そんなものか。
 仕事上では、8%時代に見積書を提出したが請求が今月以降になってしまった場合の扱いがやや面倒だが、取引先や税理士と相談しながら何とかやっている。

 以前にも書いたように、私自身はかなりキャッシュレスな生活に移行していて、現金は滅多に使わない。Suica、楽天ペイ、PayPay、それにクレジットカードを使い分ける。これらはスマホに入っているわけで、盗まれたらどうすんのよと心配してくれる人がいるが、それを言うなら財布だって同じでしょう。

 今、政府がキャッシュレスを進めようと躍起になっている。こういう時は、だいたい裏で利権が動いているわけで、どこかの企業や団体がいい思いをしていると見るべきなんだろうが、一方で脱税防止という効果が期待できるかもしれない。

 最近はあまり使われないようだが、税に関してはクロヨン(9:6:4)とかトーゴーサンピン(10:5:3:1)という言い方があって、これは業種による所得の捕捉率の差を表したものだ。サラリーマンは所得がごまかせず9割から10割を捕捉される。それに対し、自営業者、農林水産業者などは所得をごまかしやすいというわけだ。

 出した方も受け取った方も誤魔化しやすいのは現金の取引だ。領収書なんぞはいくらでも偽造できる。
 世の中に現金払いがなくなり、カードその他によるキャッシュレス化が進むと、どこかに必ず記録が残ることになり、ごまかしがききにくくなる。

 「お宅、現金払いだけなの? じゃあ別の店行くわ」
 みんながこのような行動を取ると、お店側もキャッシュレスに対応せざるを得なくなり、税務署がお金の流れがつかみやすくなる。結果税金の取りこぼしが減り税収アップ。たぶんこんなところだろうが、私の周りを見渡しても断固現金派という人は意外と多く、政府の思惑どおりに行くかどうかは疑問だ。

 災害時には電力供給が止まり現金が強いことは分かっているし、通信トラブルの心配もある。スマホを紛失した場合の被害額が大きくなるのも心配だ。ただ時代は確実にキャッシュレスに進むであろうから、私はもう現金には戻らないつもりだ。