岩手県はいまだに感染者ゼロ。今の若い人は知らないと思うが、昔は岩手県のことを平気で「日本のチベット」と呼んでいたんだよ。
 山間地が多く交通が不便で、産業の発展も遅れ所得も低い。それでチベットなんだが、岩手県にもチベットにも失礼な言い方だね。でも、昔はこういったことについて寛容、というか無神経だったんだ。

 現在の岩手県は人口約125万人。私の住むさいたま市は132万人だから、それよりも少ない。一方、面積は北海道に次いで全国2位であるから、のんびりゆったりの暮らしぶりが想像できる。
 しかし、こののんびりゆったりを揺るがしたのが東日本大震災だ。宮古市・大船渡市・釜石市・陸前高田市、これらの都市は大きな被害を受け、今なお復興途上だ。そう考えると、感染者ゼロはいわば不幸中の幸いとも言うべきで、何とかこのまま推移してもらいたいと思うのである。

 コロナが終息したら、「わんこそば」食いにもう一度盛岡に行ってみよう。前回は67杯止まりだったが今度は100杯食ってやる。盛岡冷麺も知られているが、私は平壌(ピョンヤン)で何回か冷麺食ってるから、盛岡行ったらやっぱり「わんこそば」だ。

 毛越寺(もうつうじ)はもう一度訪れたい寺だ。平泉と言えば中尊寺が圧倒的に有名だが、往時はそれをも凌ぐ規模を誇ったと伝えられる。京都・宇治平等院もいいけど、極楽浄土を味わいたかったら、こっちがお勧め。

 二戸市浄法寺町(にのへし・じょうほうじまち)。
 関東では知らない人の方が多いと思うが、東北新幹線に「二戸」という駅があるわけね。青森県「八戸」の一つ手前。
 この町には、作家・今東光や瀬戸内寂聴が住職を務めた天台寺という寺があるが、それよりも私が気になっているのは、「浄法寺塗」と呼ばれる漆器。漆器そのものは通販でも求められるが、工房を訪ねてみたい。

 ということで、本日は実にどうでもいい話になってしまったが、たまにはお許しいただこう。というか、普段でもどうでもいい話だった。
 頭の中には、学校再開後の学びというテーマがあったわけだが、岩手県を最初に持ってきたのがいけなかった。