コロナ後の塾業界はどうなるか? まあ結論は明らかじゃないかな。大手による寡占化が進む。
 これは塾業界に限らず、過去あらゆる業界で起こってきた歴史的事実なのだから仕方ない。
 市場に大きな変化があったとき、余力のない者から撤退する。そのシェアは余力があり生き残った者が吸収する。そしてより大きくなる。

◆早かった個人塾のオンライン対応
 私の知る限りでは、コロナ禍におけるオンライン対応という点では個人塾は比較的早かった。
 設備など多少の出費は強いられたと思うが、とにかくZOOMやらYouTubeやらを使いながらオンラインの体制を整え実行した。
 この素早さは、意思決定に時間を要さない中小企業ならではの強みだ。これは誇っていい。
 
 大手は動き出しは遅いが、いざ動き出したら早い。自転車を必死で漕いで先行する個人塾を車でやすやすと追い抜いて行く。
 何をやるにも調整に手間取る大手のまだるっこしさを嫌い、独立起業した塾長も多いだろう。
 決定に時間をかけず、思い立ったらすぐにやる。どんな方法を取るにしても個人塾はスピードが命なのだ。

 以前にも書いたと思うが、大手に出来ないことはない。ただ、やらないことはある。
 やらないことというのが、いわゆるニッチで、その需要を丁寧に拾っていくのが個人塾の生きる道だ。
 もちろん、宣伝上、「大手にはない〇〇」をアピールするのは構わないが、出来ないとやらないを自身の中で混同しないことだ。

◆個別指導塾のオンライン塾化
 これもすでに書いたと思うが、アフターコロナでは、オンライン塾やオンライン家庭教師というカテゴリーが生まれるだろう。
 新たにそれらを立ち上げる人もいるかもしれないが、それより前に既存の個別指導塾や家庭教師センターが、対面型と並ぶメニューとして提示するはずだ。
 「家庭教師は訪問型にしますか、オンラインにしますか」
 「個別指導は通塾型にしますか、オンラインにしますか」

 オンライン化すると、講師側の時間的、場所的制約が緩くなる。
 訪問や出勤の必要がないとなれば、高学歴専業主婦を戦力化できるかもしれない。あるいは、サラリーマンの副業も可能になるかもしれない。私のようなそこそこITリテラシーがあり、かつ暇のあるシニアの参入もありうる。
 都会から離れれば離れるほど、パート・アルバイトの口がなくなる。そういう地域に住む子育てが一段落した主婦は狙い目だ。それなりの高学歴が条件となるが、受験生の親を経験していたりすれば教わる側も心強いだろう。
 「塾講師=学生アルバイト」という常識が崩れるのが私の描くアフターコロナの世界だ。

◆塾業界に期待するもの
 学習、受験などに関することは、民間企業であり、法や規則に縛られることが少ない塾業界に最初の変化が現れる。
 学校には、やっていいこととやってはいけないことがある。やらなければならないこともある。
 スピード感がないと言われるが、これは意欲とか能力の問題ではなく構造上の問題であり、社会的役割の違いよるものだ。
 塾から見れば、学校は動きが鈍く、不親切で、常識外れに見えるかもしれないが、じゃあ学校という組織に入って、しかも責任ある立場に就いて、あなたの理想を実現してみなさいよ。と、とりあえず学校の仕事を一通り経験してきた私は思う。

 民間企業である以上、利益を追求しなければならず、この点が学校にはない厳しさなのであるが、制約の少なさという利点を生かし、学校ではフォローしきれない部分を担う存在として社会的役割を全うしてもらおう。
 アフターコロナはどうなるのだろう? ではなく。むしろ変化の起爆剤となって欲しいし、変化をリードしてもらいたいと期待するものである。

 アフターコロナを考えるシリーズは本日の第三弾をもって一旦終了だが、今後も折を見て書いて行くことになるだろう。