小池都知事らが政府に緊急事態宣言の発令を要請。というニュースなんだが、どこまで本気か疑わしい。
 政府は緊急事態宣言の発令(発出)に消極的なようだ。
 要するに、出す気がない。

 出さないことを見越した要請は、つまりは政治的なパフォーマンスである。
 「私たち、頑張ってます。やってます」アピールだ。
 首都圏知事はニュースキャスターやタレント出身者が多いこともあって、マスコミ受け、視聴者受けする行動や言動に長けている。
 今後、さらに新型コロナ陽性者が増えても、「要請を受け容れなかった政府の責任」と言えるし、我々もついそんな気分になってしまう。

 思い返してみれば、昨年(2020年)春に緊急事態宣言が発令されたが、新型コロナは終息しなかった。
 それどころか、検査陽性者は増加の一途を辿っている。
 多くの人が不便を強いられた割りには効果を実感していないのだ。
 そんなことをまた繰り返すのか。
 
 もし本気で緊急事態宣言を出すなら、一時停止となっている(1月11日まで)GoToトラベルも完全中止だろう。
 前回(2020年)を振り返ってみると、首都圏などで4月7日から5月25日まで、その他の道府県で4月16日から5月25日までと、最大で1か月半に及んでいる。
 今から発令するということになれば、少なくとも1月いっぱいとなるだろう。

 成人式イベントは当然中止だ。
 大学入試共通テストも延期だ。
 中学入試、高校入試も同様に延期だ。
 学校を休校にすれば年度内の授業消化はもはや不可能で、進級・卒業問題も論議されなくてはならない。
 企業に休業要請をするなら補償がセットでなければならないから緊急の予算化も必要だ。
 東京五輪開催もあきらめたほうがいいだろう。

 というレベルの問題であるから、唐突に要請し、もし仮に緊急事態宣言が実際に発令されたとすれば、これはもう正気の沙汰とは言えない。

 新年早々、元気の出ない記事になってしまい反省。
 明日はもっと明るく。