本日、昌平高校における記者会見に出席した。今年もJリーガーが3人誕生し、その入団記者会見である。
 受験とは関係ないサッカーの話だが、なぜか私は毎年行っている。

 昌平サッカー部はこれで6年連続Jリーガー輩出となった。
 その上を行くのが花咲徳栄野球部で、こちらは7年連続ドラフト指名選手が出ている。
 連続記録は本人にとってはどうでもいいことだが、学校としては誇らしいことなのだ。

 本日の記者会見。
 連絡を受けたのは先週金曜日だ。
 もっと早く言ってくれないかな。
 が、考えてみれば、私はそれほど優先順位が高い人間ではない。
 「そう言えば、毎年来ているから、今年も呼んどくか」ということなんだと思うが、覚えていてくれるだけで有難い。

 それにニュースというのは鮮度が命である。
 日が経つにつれて話題性が薄れるから、やると決めたらすぐやるのは正しい姿勢だ。

 さて、サッカーのことはよく分からんので、それは専門誌などに任せよう。
 地元テレビ埼玉や埼玉新聞社も来ていたので、ニュースや記事で取り上げてくれるだろう。

 本日ここでは、記者会見の勧めである。
 不祥事や有事の際、マスコミ側に求められて行う場合もある。
 が、そうではなく、広報活動の一環としての記者会見の話である。
 積極的にこうした活動を行っている学校は少ないので、こうした手法もあるのだということで紹介しておこう。

 個別に取材を受けるという手もあるが、それでは本人も学校も大変だ。
 そこで日時を決めて集まってもらう。
 一回で済む上に、取材日が一緒だと記事化される日時も集中するので広報戦略として正しい方法だ。

 記者会見を実施するには、まずマスコミ各社にプレスリリースを発信する。
 昔は電話やFAXだったが、今はメールが多い。
 相手は大手新聞社や地元紙、地元テレビ、業界紙などだ。
 連絡先は日頃から準備しておかなければならない。

 プレスリリースの内容は、マスコミなどが見て面白そうだと思えるものでなければならない。
 マスコミが見て面白そうというのは、ニュースや記事にした場合、視聴者や読者が興味を持って見たり読んだりしてくれそうということだ。
 今回の昌平の例で言えば、一挙3人というのがポイントの一つだろう。
 この方がにぎやかな紙面を作れそうだ。
 
 プレスリリースは基本的には事実をたんたんと伝えればいいのだが、慣れてくれば、マスコミが食いつきやすい一言を加えることができる。
 記者会見に出席するかどうかはマスコミ側の判断になるが、直接記者のことを知っていれば公式のリリース以外に電話やメールでプッシュする手もある。

 取材後、記事化するかどうかもマスコミ側の判断となる。
 記者にその権限はないが、わざわざ取材に来た以上、頑張って記事を書くので、掲載される確率は高い。
 そうなると、これは無料の広告という役割を果たすことになる。

 近年はSNSなどによりマスコミを介さず自ら情報発信することも盛んになった。
 それも重要なことだが、マスコミという第三者を通じての発信は内容の信頼性をさらに高めることになる。
 「Jリーグに3名入団が決まりました」とホームページ等で発信するのもいいが、「記者会見が行われました」とか「○○紙に記事掲載されました」と追い打ちをかけると、「マスコミが取り上げるほどすごいことなのか」と思ってくれる人が増え、広報効果がさらに高まるわけである。

 昌平高校の場合、進学面でも部活面でも結果を残しているわけだが、それに加え話題を作ってそれを発信する努力を続けている。
 これは他の学校も参考にしていい。