学問の神様と言えば菅原道真。
 道真を祀る神社と言えば、九州の太宰府天満宮、京都の北野天満宮、東京の湯島天神などが知られている。

 が、知る人ぞ知る学問の神様がもう一人いる。
 京都伏見にある東丸神社(あずまろじんじゃ)に祭られている江戸時代の国学者・荷田春満(かだのあずまろ)である。
 江戸前期の国学者・荷田春満の思想は賀茂真淵(かものまぶち)、本居宣長(もとおりのりなが)へと受け継がれて行った。
 と、ここまで言えば、聞いたことある名前もあるだろう。

 「古事記伝」を著した本居宣長は、国学を大成し、幕末の尊王攘夷運動にも影響を与えたと中学校歴史の教科書に出ている。
 その師が賀茂真淵、そのまた師が荷田春満といった関係だ。
 
 
 かの有名な伏見稲荷大社に隣接してある。
 春満の父が伏見稲荷大社の神官だった縁でここに建てられたというが、創建は比較的新しく明治時代である。
 全国的にはあまり知られていないが、地元では人気の神社で、この時期になると大勢の受験生が合格祈願に訪れる。

 昨日私は伏見稲荷大社の初午大祭があったため、参拝に訪れたのだが、ここは素通りできないと思い受験生に成り代わり合格祈願をした次第。

 この日は初午大祭ということで賑わいを見せていたが、いつもと比べたら断然人は少なかった。
 外国人観光客に人気があるらしく、通常なら参拝者の半分以上は外国人という印象だ。

 特に有名なのは千本鳥居だが、その先にも延々と鳥居が続く。
 稲荷山という山全体が神社なのだ。
 本殿と千本鳥居だけではもったいないので、お時間のある方は山頂まで行ってみることをおすすめする。