今日は岩槻商業高校の塾対象説明会に行ってきた。
 
 

◆時期と時間帯は検討課題
 長いことこの業界で生きてきたが、この時期の塾説は初体験だ。
 時間も午後1時半からと、塾の先生方の勤務時間ともろバッティング。
 授業は夕方からだが、出勤は午後1時か2時なので、これでは来たくても来られなかった先生も結構いただろう。
 開催時期、時間帯は次年度に向けての検討課題だ。
 それでも私含めて7人が集まった。

 今年度は大宮工業高校が、6月と8月に塾説明会を行っている。
 商業高校としては同校が唯一なので、その点は高く評価できるだろう。
 塾業界には農業・工業・商業といった実業系高校の出身者は滅多にいないので、その実体が分からない。
 そういう意味では貴重な機会を与えてもらった。

◆多彩な授業が見たかった
 会の流れは、挨拶と簡単な学校説明。そのあと授業見学をはさみ、本格的な学校説明という公立塾説ではよくあるパターンで、これは特に問題なし。
 校長挨拶に続き、在校生(女子2人)が「なぜ、この学校を選んだか」についてスピーチした。
 校長の話よりも生徒の話に食いつきが良いのは(塾の)先生の習性であろう。
 この企画は良かった。

 授業見学は教頭先生らの案内で3つの教室を見て回った。
 設備も見せたいという意図があったのだと思うが、結果的にはパソコンで作業している授業ばかりになってしまった。
 簿記やマーケティングなどを組み込んでも良かった。

◆100年超える伝統校
 さいたま市内には、浦和商業、大宮商業、岩槻商業と三つの商業高校がある。
 創立年は、岩槻商業(大正7年・1918)、浦和商業(昭和2年・1927)、大宮商業(昭和19年・1944)と、岩槻商業がもっとも古い。
 (100年超えの商業高校は、岩槻商業のほか深谷商業、熊谷商業)

 学科構成は、岩槻商業と浦和商業は商業科と情報処理科の2科体制だが、大宮商業は商業科のみ。
 1学年定員は、浦和商業280人(商業200・情報処理80)、大宮商業200人、岩槻商業160人(商業80・情報処理80)と、岩槻商業がもっともコンパクト。
 (なお、浦和商業280人は、深谷商業と並び、商業高校としては最大規模である)

◆商業高校は就職と進学の二刀流
 進路については、就職より進学の方が多いのが商業高校全般の潮流である。
 それもあって、浦和商業と岩槻商業は「就職にも、進学にも強い」ことをホームページやパンフレットなどでアピールしている。

 商業高校では資格取得も大きな目標となる。
 各校の資格取得状況はホームページで見ることができる。
 浦和商業 資格取得状況(令和5年度)
 大宮商業 資格取得状況(令和5年度)
 岩槻商業 資格取得状況(令和4年度)
 学校規模や男女比などが異なるため単純比較はできないが、当然ながら各校とも力を入れている。
 (岩槻商業は直近の令和5年度の状況を掲載してほしい)

◆早めのスタートが奏功するか
 令和6年度入試ではいずれも欠員補充を実施しており、その数は岩槻商業が57人(商業42・情報処理15)、大宮商業が26人、浦和商業が1人(商業1)であり、募集人数が少ない岩槻商業がもっとも苦戦している状況である。
 今回、遅ればせながら塾説を開いたのも、こうした現状を踏まえたものと思われる。
 学校説明会も6月を皮切りに4回、その他入試説明会2回、イブニング相談会2回、体験入学1回と精力的に実施している。
 6月から岩槻商業公式Instagramも開設した。
 遅かったのは塾説だけで、対受験生向けは早めのスタートで、かつ十分な数を実施している。
 志願者増に結び付いて欲しい。